Sunday, March 2, 2025

森羅の衰亡と密猟の影 - 世界の環境犯罪市場の現状(2007年~2024年)

森羅の衰亡と密猟の影 - 世界の環境犯罪市場の現状(2007年~2024年)

環境犯罪は、違法な野生生物取引、森林伐採、廃棄物の不法投棄など、多岐にわたる活動を含み、その規模は拡大を続けている。金融活動作業部会(FATF)の報告によれば、貴金属、宝石、木材、廃棄物の違法取引は世界的に行われており、これらの環境犯罪はマネーロンダリングのリスクを高めている。

違法な野生生物取引
違法な野生生物取引は、年間2兆円を超える規模と推定され、薬物、武器、人身売買に次ぐ世界で4番目に大きな犯罪とされている。特にアジア地域は野生生物の主要な消費地であり、センザンコウやサイなどの密猟が深刻な問題となっている。

日本においても、2007年から2018年の間に、ペット目的で密輸されたワシントン条約対象種の動物が1161件差し止められており、その約70%が爬虫類だった。さらに、日本国内ではナマコやアワビ、シラスウナギなどの水産物の密漁や違法取引が組織犯罪と結びつき、深刻化している。

環境犯罪と組織犯罪の結びつき
環境犯罪は他の犯罪活動と結びつくことが多く、特に麻薬取引との関連が指摘されている。例えば、ブラジルのアマゾン地域では、麻薬密売と環境犯罪が結合し、殺人事件が急増している。これは、犯罪組織が麻薬資金をロンダリングする手段として環境犯罪を利用していることが背景にある。

国際的な取り組み
環境犯罪に対処するため、国際的な法的枠組みの強化が進められている。欧州連合(EU)は、環境犯罪の制裁強化と犯罪リストの拡大を目的とした指令を採択し、最も重大な犯罪については法人の前事業年度における世界の総売上高の5%以上、または4000万ユーロの罰金を科すことを定めている。

さらに、過度な環境破壊を「エコサイド」として国際犯罪と位置づける動きも活発化しており、ヨーロッパを中心に法制化の取り組みが進められている。

関連情報
- 違法な野生生物取引:年間2兆円規模で、世界で4番目に大きな犯罪市場とされる。特にアジアが消費地となり、センザンコウやサイなどが密猟の対象。
- 日本の環境犯罪:2007年~2018年にかけてペット目的の密輸が1161件確認され、70%が爬虫類。ナマコやアワビ、シラスウナギの密漁も問題に。
- 環境犯罪と組織犯罪:ブラジルのアマゾンでは麻薬密売と環境犯罪が連携し、殺人事件が増加。犯罪資金のロンダリング手段として環境犯罪が利用されている。
- EUの対応:法人に対し、総売上高の5%以上または4000万ユーロの罰金を科す措置を導入。
- エコサイドの法制化:環境破壊を国際犯罪として扱う動きが進展中。

環境犯罪は、その多様な形態と広がりにより、世界的な問題となっている。生態系の破壊だけでなく、組織犯罪やマネーロンダリングとも密接に関連しており、国際的な協力と法的枠組みの強化が求められている。

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