Wednesday, September 23, 2026

紅テントの灯る街 花園神社と新宿の映画文化 1960年代-1970年代

花園神社周辺の新宿は、1960年代から1970年代にかけて、映画、演劇、ジャズ、若者文化が混じり合う独特の文化空間だった。映画館で作品を見るだけではなく、上映後に街へ出て、喫茶店や飲み屋を巡り、人と語り合うことまでが映画体験の延長にあった。1964年には紀伊國屋ホールが開場し、唐十郎の状況劇場、寺山修司の天井桟敷など、小劇場運動が新宿に広がった。1967年には唐十郎が花園神社境内に紅テントを張り、従来の劇場という枠を越えた公演を開始した。また、新宿文化の地下には同年、三島由紀夫が名付けた蝎座が開場し、映画上映や演劇、文化人の交流の場となった。周囲にはジャズ喫茶や飲食店も集まり、新宿という街全体が、映画と前衛芸術を結び付ける巨大な舞台のように機能していた。

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