<環境倫理をもった数少ないDIYショップ>
リサイクルショ ツプなどに代表されるReuseの発想から生まれた環境ビジネスと同様に、不用・不良品を修理・修繕するRepairという発想のもとに生まれた環境ビジネスが脚光を浴びつつある。その代表格がDIY(Do It Yourself)ショップ。 日本でもDIYショッブの数は右肩上がりに増加し、97年の時点で3430店舗を数えるほどの活気を見せている。 しかし環境を軸とした経営を行なうショップは世界的に見てほんの一握りなのが現状だ。
その中で、DIYの発祥の地とされる英国においてチェー ン展開をするB&Q社は、
DIYショップとしての環境倫理を持つ数少ない企業のひとつである。
「すべての製品は環境負荷を与える」
英国のサウスハンプトンで69年に誕生したB&Q社は、 90年に 自社の環境行計画を制定したのを皮切りに、環境配慮型企業としての存在をアピールし始めた。 同社が考える環境倫理には 「すべての製品は環境負荷を与え る」 という、環境問題に対する悲観的な認識が前提にある。
同社が扱う製品のアイテム数は4万点にもおよび、それらの生産や廃棄にかかる環境負荷はどう足掻いても避けられない現実であることを理解していたからだ。通常業務において環境保全活を行なうために、 同社は製品がどれだけ環境負荷を与えるか目を配る必要があった。そこで同社は、環境政策の焦点を、同社が小売する製品の品質管理に当てた。
同社は91年にスタートした環境政策の一環として、 製品の調達先、 つまり供給業者の業態を最初に調査した。DIYショッブだけに扱う製品も多種多様で、 製品に間接 的に絡む業者も多数ある。 大変な労力を費やしたが、契約している供給業者の環境に対する考え方を正確に把握することができた。 環境配慮型製品への改良方法など も、 面談やセミナー、電話などといったコミュニケーションの場で供給業者と幾度となく論議していった。
また化学薬品に汚染された工場や、幼い子どもたちが働かなけかなければならない発展途上国の現状も直接確認し、発展途上国における製品加工現場の労働環境や雇用条件の改善も環境配慮を視点に置いた品質保持の必要条件であると同社は認識した。
これらの過程を踏まえ、環境、安全性、倫理、労働などの観点をすぺて製品の品質に集約した基準を作り、 同社は95年に環境査定制度 「QUEST」(the QUality of a product includes its Ethics and SafeTy) を制定した。現在600社におよぶ製品供給業者は、 この査定をクリアした上で同社と契約を結び、 取引業務を行なっている。この制度は供給業者とのコミュニケーションなくしては成し得なかったといっても過言ではない。
B&Q社 Eastleigh, Hants, UK
「製品の評価が契約に反映」
また同社の商品売上高のおよそ20%は木材関連商品で占められており、その供給業者は40カ国、160企業にもおよぶ。そこで同社は2000年までに扱うすぺての木材製品を、世界的な森林管理組織であるForest Stewardship Council(FSC)が認定した窓ので取り揃えることを決定した。 これにより、 適切に管理された森林から生産された木材の品質基準を明確に把握し、 また外部にも公表できるようになったのである。 一般消者とのコミュニケーションも大切な業務活のひとつである。環境汚染やリサイクルの簡易性、 廃棄物削減の観点に立った商品選択など、 さまざまなアドバ イスを店頭で行なうのだが、ここでの消者の商品に対する声がそのまま 「QUEST」 における品質基準に影響されてくる。 商品が環境を配慮していなければ、環境配慮を無視した供給業者と考えられ、 業者に与えられる契約条件も容赦なく悪くなるからだ。 供給業者は当然このような事態を避けるため、製品の品質管理に積極的に取り組むことになる。 その結果、同社が販売する製品の品質は一定のレべルを維持することができるわけである。また98年には環境活の成果を織り込んだプログレスレポートを発行 し、 社会に対して明確に情報公開ができるまでに成長した。B&Q社は、今や店舗数238、年聞総売上高1憶6400万ポンドを誇る英国一のDIYショップチェーンとなった。
消費者の誰もが、製品が何処で、誰の手で、何を原料に生産されたのか知る権利を持っている。グリーンコンシューマリズムが社会で台頭してくれば、DIYショップのような多多様な製品を扱う小売業は、消費者に対して明確に説明できる能力を持っことが最低限の条件となるはずだ。B&Q社ほどの製品に対する探求力をもってすれば、これから日本でもDIYショップが環境ピジネスを引導していく可能性は大いにある。
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Saturday, June 1, 2019
Friday, May 31, 2019
ミヒャエル・エンデ著「モモ」
過日、新宿を歩いていたら、若者に声を掛けられた。
教え子だった。現在、スーツ姿のサラリーマンになっていた。
「最初の授業でモモの感想文書かされたヘンな人が第一印象」がわたしの
印象だったらしい。
「でも、モモの思いや時間泥棒との戦いでの教訓、今の自分の中で生きて
いますね」と。
そう言えば…。
約10年余り、非常勤講師として立ち続けた大学の教壇。毎年最初の授業で
学生にレポートを提出してもらうのが,ミヒャエル・エンデ著「モモ」を
読んでの感想文だ。
青少年文庫の類いで、学生の中には3分の1が小学生時代に読んだ経験が
あり、残りは初めての「モモ」だった。
学生の多くはこの「モモ」の感想文提出には抵抗があったようだ。
「読んでみて良かった」とか「小学生時代とは別の違った感想を持った」
とかのレポートが少なくなかった。
こちらの狙いはわたしら生涯使える時間について社会へ出る前に、もう一
度問い直してもらいたかったのだ。政経学部「環境ビジネス」の授業最初
のレポート課題がコレだったので多少の混乱があったようだ。
「モモ」のストーりーはこうだ。
古代ローマをホーフツさせる田園に現れた「時間貯蓄銀行」と称する灰色の
男らによって人々は時間が盗まれてしまい、人々の心から余裕が消えてしま
う。しかし人々の話に耳を傾け、人々に自信をとりもどさせてくれる不思議
な力を持つ少女モモが、時間泥棒との戦いの中で、人々の奪われた時間を取
り戻すというもの。最後にモモは盗まれた時間を解放する。
Saturday, March 23, 2019
これが移動式ごみ箱の元祖 Mobile Garbage Bin 1998.09.15
ドイツのデュアルシステム・ドイツ社(DSD)が家庭ごみを回収する際に資料する、車輪付きのごみ箱を見たことがある人も多いはず。あの移動式ごみ箱は、70年代オーストラリアのSULO
ASIA PACIFIC社が開発し特許を得た「Mobile Gargabe
Bin」が原型になっている。以来世界60カ国でごみ箱の形式が採用されており、世界で使われている移動式ごみ箱の40%がSULO社の製品であるという。MGBと愛称をつけられた移動式ごみ箱。世界で5000万台以上使われているスタンダードMSGは、許容量80リットルから240リットルまでのタイプがある。
ASIA PACIFIC社が開発し特許を得た「Mobile Gargabe
Bin」が原型になっている。以来世界60カ国でごみ箱の形式が採用されており、世界で使われている移動式ごみ箱の40%がSULO社の製品であるという。MGBと愛称をつけられた移動式ごみ箱。世界で5000万台以上使われているスタンダードMSGは、許容量80リットルから240リットルまでのタイプがある。
Monday, February 11, 2019
ISO14001世界中で認証進む 1998.10.15
ドイツの政府機関環境担当者が7月2日現在の世界におけるISO14001認証取得件数を非公式に集計した。それによると国別では日本が1018と唯一1000件を突破、英国約650、ドイツ約630と続く。英独のような概数も含まれてるが世界の合計では55カ国・地域で5417件に達する。スイスを除く西欧各国では、同時点でのEMASの登録数が1870に対し、ISO14001の認証は2517に及ぶ。
Tuesday, January 1, 2019
深刻化する廃プラの海洋ごみ。
<廃プラの海洋ごみは、世界で深刻化…>
廃プラスチックの海洋ごみがクローズアップされて久しい.
潮が引くように話題から消えた。
廃プラスチックの海洋ごみで、一番ヤバイのはプラスチックの容器やレジ袋等が
海へ流れ、波で破砕されてマイクロプラスチック(5㍉以下の微小なプラスチック
片)になって、海中の有害物質を吸着しながら波間に漂う…汚染プラが魚介類に蓄
積(生物濃縮)されると、自然生態系させるばかりか、魚介類を食べる人間への健康
被害が危惧される。
単なる体調不良で済まされるのか?
人間は他の動植物等と異なり、世代交代のスパーンが長いから次世代の子どもらへ
の悪影響がコワイ! 第二の「水俣病」だと言われてみてもフシギではない。
次の世代誕生まで20~30年はかかるのだ。
EU諸国は、1915年からドイツを始め「海洋ごみに対処する行動計画」を策定。対プラ
対策を本格化している。
日本では約3年遅れて「改正海岸漂着物処理推進法」成立させた~微小プラの排出抑
制を努力義務化。
産業界も歩調を合わせて「使い捨てプラスチックの廃止」公表。米マグドは19年から
海洋国アイスランドでプラ製ストロー廃止。
米スタバは20年までに世界全店舗プラ製ストロー廃止。
日本のすかいらーくでは20年までに国内外3200店でプラ製ストロー廃止。日清食品は
2~3後にカップ麵容器を植物由来の生分解プラに切り替える。
その他に、廃プラのリサイクル等多様な取組みが始まっている。
この9月に日本政府は「プラスチック資源循環戦略」を表明した。「30年までにプ
ラ容器のリサイクルか再利用を55%以上、40年までに100%達成する」と言う。
しかしプラスチックの大量生産・消費・廃棄を起点にしなければ、まず達成は無理だ
ろう…。プラ容器生産者、消費者に「プラ税」も必要かも。それだけ深刻なのだ。
プラ問題は今に始まったことではない。遠い昔~野鳥の足に釣り糸が絡んで死に至る
ことが多発した。コレが生分解性プラスチック開発のキッカケになった。
公害・環境問題は、特に日本の場合は自然環境の劣化では遅々として進まない。人間
の健康被害が顕著になって、やっと動き出すのが常である。ましてや日本は四方、海
に囲まれた海洋国。魚介類の食べる機会も多いのだから、もっともっと海洋ごみには
配慮が必要だ。
海は人間の共有財産。放射能の汚染水垂れ流しはもってのほかなのだ。
廃プラスチックの海洋ごみがクローズアップされて久しい.
潮が引くように話題から消えた。
廃プラスチックの海洋ごみで、一番ヤバイのはプラスチックの容器やレジ袋等が
海へ流れ、波で破砕されてマイクロプラスチック(5㍉以下の微小なプラスチック
片)になって、海中の有害物質を吸着しながら波間に漂う…汚染プラが魚介類に蓄
積(生物濃縮)されると、自然生態系させるばかりか、魚介類を食べる人間への健康
被害が危惧される。
単なる体調不良で済まされるのか?
人間は他の動植物等と異なり、世代交代のスパーンが長いから次世代の子どもらへ
の悪影響がコワイ! 第二の「水俣病」だと言われてみてもフシギではない。
次の世代誕生まで20~30年はかかるのだ。
EU諸国は、1915年からドイツを始め「海洋ごみに対処する行動計画」を策定。対プラ
対策を本格化している。
日本では約3年遅れて「改正海岸漂着物処理推進法」成立させた~微小プラの排出抑
制を努力義務化。
産業界も歩調を合わせて「使い捨てプラスチックの廃止」公表。米マグドは19年から
海洋国アイスランドでプラ製ストロー廃止。
米スタバは20年までに世界全店舗プラ製ストロー廃止。
日本のすかいらーくでは20年までに国内外3200店でプラ製ストロー廃止。日清食品は
2~3後にカップ麵容器を植物由来の生分解プラに切り替える。
その他に、廃プラのリサイクル等多様な取組みが始まっている。
この9月に日本政府は「プラスチック資源循環戦略」を表明した。「30年までにプ
ラ容器のリサイクルか再利用を55%以上、40年までに100%達成する」と言う。
しかしプラスチックの大量生産・消費・廃棄を起点にしなければ、まず達成は無理だ
ろう…。プラ容器生産者、消費者に「プラ税」も必要かも。それだけ深刻なのだ。
プラ問題は今に始まったことではない。遠い昔~野鳥の足に釣り糸が絡んで死に至る
ことが多発した。コレが生分解性プラスチック開発のキッカケになった。
公害・環境問題は、特に日本の場合は自然環境の劣化では遅々として進まない。人間
の健康被害が顕著になって、やっと動き出すのが常である。ましてや日本は四方、海
に囲まれた海洋国。魚介類の食べる機会も多いのだから、もっともっと海洋ごみには
配慮が必要だ。
海は人間の共有財産。放射能の汚染水垂れ流しはもってのほかなのだ。
Tuesday, December 18, 2018
京都議定書の「早期発効」を採択 1999.11.15
ドイツで開かれた気候変動枠組み条約第5回締結会議が11月5日 に閉幕。京都議定書の「早期発効を目指す」 などの決定を採択したが、EUや日本を含む多くの国が「 遅くとも2002年の発効」を提唱したのに対し、米国は「 途上国の排出抑制の参加が保証されるまでは批准しない」 との立場。また排出権取引など「柔軟性措置」については、 決定期限となる次回会議まですべて先送りされた。
Monday, December 17, 2018
遅れるフロンガス対策…。
<オゾン層対策、遅々として進まない…>
食品会社やスーパーマーケット、飲食店の業務用冷蔵庫等の他、ビルの空調設備の冷却用触媒として使われているフロン(クロロフルオカーボン類:CFC類)回収が進まない。フロンは二酸化炭素に比べ数100~1万倍の温室効果ガスがあると言われている。国連・気候変動枠組み条約第24回締結国会議(COP24)で、地球温暖化の国際的枠組み「パリ協定」の実施指針にあたり、日本では再びフロン対策がクローズアップされている。
●フロンガスとは
1970年代半ば、人工的に作り出された物質フロンガスがオゾン層を破壊していることが究明された。オゾン層は地上20~30㎞の成層圏に存在する。太陽の日光に含まれいる紫外線をカットするカーテンのような役割を果たしている。この紫外線は、至って有害で、直接あたってしまうと、皮膚ガンや白内障・失明、免疫低下によるエイズなどのウィルス性の病気にかかりやすくなることがわかっている。さらには、生物細胞の遺伝子(DNA)にも影響がある。現在、世界中で皮膚ガンや白内障にかかる人が増加し、日本でも7倍に増えている。20年後には、オゾン層は2/3が減少。最悪の事態になると言われている。一方、オゾン層破壊は、地球温暖化においても、大きな環境問題のひとつだと指摘されている。オゾン層破壊の元凶であるフロンガスについては、かつてはエアコン、冷蔵庫、スプレーなどに使われ、大気中に大量に放出されていた。 フロンガスは地上付近では分解しにくい性質をもっているため、大気の流れによって成層圏にまで運ばれると、フロンは強い太陽紫外線を受けて分解し、塩素を発生。この塩素が触媒として働きオゾンを次々に破壊する。ちなみにオゾン層を破壊する物質には、フロンのほかにもいくつか存在。消火剤に使われている ハロンなどの物質が放出する臭素によってもオゾン層が破壊されている。
●フロンガスの国内外の取組みについて
フロンガスは、人体に著しい影響を与え、一方で温暖化による自然破壊に寄与している。どちらにしても果てしない欲望の産物として登場したものだが、そのフロンを放置したままって訳にはいかないのだ。1974年にフロンによるオゾン層破壊の可能性が指摘された後、日本を含め先進国は、生産能力の凍結や使用の段階的禁止などの処置をとりました。そして、国際的な議論が活発になり、80年代後半には、国際条約や議定書が定められ、多くの国が締約した。1953年「オゾン層保護のためのウィーン条約」(締結国172カ国とEU)、87年「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」の締結。その後、規制物質の追加や規制スケジュール等の検討、改正が加えられた。国内では、フロンの回収・破壊に関しては、1990年代の後半には手引きやプログラムがつくられた。1988年5月オゾン層保護対策を進めるための法律として「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」が制定された。同法によって、日本におけるフロン類の生産量・消費量は削減されたが、これまでフロン類を使用していた機器が廃棄される場合のフロン類の回収・破壊については、地方自治体や業界の自主努力によって行われており、処理についての法的なシステムはなかった。このため、大部分のフロン類は、大気へ放出されていた。これを解決するため、制定されたのが、この法律である。98年公布の「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」では、家庭用冷蔵庫およびエアコンからの冷媒フロン回収を義務づけられた。2001年公布の「特定製品に係るフロン類の回収破壊、及び実施の確保等に関する法律(フロン回収破壊法)」では、業務用冷凍空調器とカーエアコンに使用されている冷媒フロンを大気中にみだりに放出することを禁止し、機器の廃棄時における冷媒フロンの回収と破壊を義務づけられた.その後時を経て2015年4月に「フロン排出抑制法」が施行されるも、遅々として進展ナシ。地球温暖化についても、他の温室効果ガスの排出量が減少する中、フロンガスだけは年々増加、その対策が課題になっていたのだ。
●フロン対策に係るビジネスチャンス拡大
高知工科大学の中根英昭教授(環境科学)は「罰則適用の強化だけでなく、温室効果の少ないフロンの開発や、代替物質の活用も重要だ」と。フロン罰則逃れではないけれど、各企業の代替品の開発については進展している。フロンとはまったく別の種類の物質を使った冷媒や発泡剤、洗浄剤の開発も進められいる。例えばアンモニアを冷媒とする大型業務用冷蔵庫は昔ながらのアンモニアの利用が考えられるが、アンモニアには毒性や可燃性があり、家庭用冷蔵庫への使用には問題があるので、代りにプロパンやブタンなどの炭化水素を冷媒とするものが研究開発されている。炭化水素。可燃性だが、家庭用冷蔵庫では充填量も少ないので、問題はないらしい。すでに欧州では炭化水素を使う家庭用冷蔵庫がかなり普及している。日本のメーカーも2002年から生産・販売を開始している。炭化水素のエアコンへの導入についても研究開発中だ。ドイツでは販売が開始されている。不燃性の二酸化炭素は理想的な冷媒だが、外気温が高い環境では冷媒作用がないと言う難点あり。しかしカーエアコンなどに利用しようという研究開発が進む。一方、冷媒を使わない冷凍システムも水素吸着合金の「水素を吸収すると熱を放出し、水素を放出すると熱を吸収する」という性質を活かしたMH冷凍システムもそのひとつの試みなのだ。また、電子素子をシステム化。「2種の金属の接合部に電気を流すと、一方の金属からもう一方の金属に熱が移動する」というペルチェ効果を利用したシステムで、静かなのでコンピュータのプロセッサの冷却や、ホテルや病院の小型冷蔵庫、ワイン専用の冷蔵庫などにすでに使われている。発泡剤については炭化水素や二酸化炭素、水への転換が一部実用化しているし、噴射剤については特殊な用途を除いて炭化水素(液化天然ガス:LPG)に転換されている。洗浄剤については水等が使用されている。環境負荷の改善をミッションとする環境ビジネスは「環境の世紀」21世紀にはニーズが高まるばかりなのだ。
食品会社やスーパーマーケット、飲食店の業務用冷蔵庫等の他、ビルの空調設備の冷却用触媒として使われているフロン(クロロフルオカーボン類:CFC類)回収が進まない。フロンは二酸化炭素に比べ数100~1万倍の温室効果ガスがあると言われている。国連・気候変動枠組み条約第24回締結国会議(COP24)で、地球温暖化の国際的枠組み「パリ協定」の実施指針にあたり、日本では再びフロン対策がクローズアップされている。
●フロンガスとは
1970年代半ば、人工的に作り出された物質フロンガスがオゾン層を破壊していることが究明された。オゾン層は地上20~30㎞の成層圏に存在する。太陽の日光に含まれいる紫外線をカットするカーテンのような役割を果たしている。この紫外線は、至って有害で、直接あたってしまうと、皮膚ガンや白内障・失明、免疫低下によるエイズなどのウィルス性の病気にかかりやすくなることがわかっている。さらには、生物細胞の遺伝子(DNA)にも影響がある。現在、世界中で皮膚ガンや白内障にかかる人が増加し、日本でも7倍に増えている。20年後には、オゾン層は2/3が減少。最悪の事態になると言われている。一方、オゾン層破壊は、地球温暖化においても、大きな環境問題のひとつだと指摘されている。オゾン層破壊の元凶であるフロンガスについては、かつてはエアコン、冷蔵庫、スプレーなどに使われ、大気中に大量に放出されていた。 フロンガスは地上付近では分解しにくい性質をもっているため、大気の流れによって成層圏にまで運ばれると、フロンは強い太陽紫外線を受けて分解し、塩素を発生。この塩素が触媒として働きオゾンを次々に破壊する。ちなみにオゾン層を破壊する物質には、フロンのほかにもいくつか存在。消火剤に使われている ハロンなどの物質が放出する臭素によってもオゾン層が破壊されている。
●フロンガスの国内外の取組みについて
フロンガスは、人体に著しい影響を与え、一方で温暖化による自然破壊に寄与している。どちらにしても果てしない欲望の産物として登場したものだが、そのフロンを放置したままって訳にはいかないのだ。1974年にフロンによるオゾン層破壊の可能性が指摘された後、日本を含め先進国は、生産能力の凍結や使用の段階的禁止などの処置をとりました。そして、国際的な議論が活発になり、80年代後半には、国際条約や議定書が定められ、多くの国が締約した。1953年「オゾン層保護のためのウィーン条約」(締結国172カ国とEU)、87年「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」の締結。その後、規制物質の追加や規制スケジュール等の検討、改正が加えられた。国内では、フロンの回収・破壊に関しては、1990年代の後半には手引きやプログラムがつくられた。1988年5月オゾン層保護対策を進めるための法律として「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」が制定された。同法によって、日本におけるフロン類の生産量・消費量は削減されたが、これまでフロン類を使用していた機器が廃棄される場合のフロン類の回収・破壊については、地方自治体や業界の自主努力によって行われており、処理についての法的なシステムはなかった。このため、大部分のフロン類は、大気へ放出されていた。これを解決するため、制定されたのが、この法律である。98年公布の「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」では、家庭用冷蔵庫およびエアコンからの冷媒フロン回収を義務づけられた。2001年公布の「特定製品に係るフロン類の回収破壊、及び実施の確保等に関する法律(フロン回収破壊法)」では、業務用冷凍空調器とカーエアコンに使用されている冷媒フロンを大気中にみだりに放出することを禁止し、機器の廃棄時における冷媒フロンの回収と破壊を義務づけられた.その後時を経て2015年4月に「フロン排出抑制法」が施行されるも、遅々として進展ナシ。地球温暖化についても、他の温室効果ガスの排出量が減少する中、フロンガスだけは年々増加、その対策が課題になっていたのだ。
●フロン対策に係るビジネスチャンス拡大
高知工科大学の中根英昭教授(環境科学)は「罰則適用の強化だけでなく、温室効果の少ないフロンの開発や、代替物質の活用も重要だ」と。フロン罰則逃れではないけれど、各企業の代替品の開発については進展している。フロンとはまったく別の種類の物質を使った冷媒や発泡剤、洗浄剤の開発も進められいる。例えばアンモニアを冷媒とする大型業務用冷蔵庫は昔ながらのアンモニアの利用が考えられるが、アンモニアには毒性や可燃性があり、家庭用冷蔵庫への使用には問題があるので、代りにプロパンやブタンなどの炭化水素を冷媒とするものが研究開発されている。炭化水素。可燃性だが、家庭用冷蔵庫では充填量も少ないので、問題はないらしい。すでに欧州では炭化水素を使う家庭用冷蔵庫がかなり普及している。日本のメーカーも2002年から生産・販売を開始している。炭化水素のエアコンへの導入についても研究開発中だ。ドイツでは販売が開始されている。不燃性の二酸化炭素は理想的な冷媒だが、外気温が高い環境では冷媒作用がないと言う難点あり。しかしカーエアコンなどに利用しようという研究開発が進む。一方、冷媒を使わない冷凍システムも水素吸着合金の「水素を吸収すると熱を放出し、水素を放出すると熱を吸収する」という性質を活かしたMH冷凍システムもそのひとつの試みなのだ。また、電子素子をシステム化。「2種の金属の接合部に電気を流すと、一方の金属からもう一方の金属に熱が移動する」というペルチェ効果を利用したシステムで、静かなのでコンピュータのプロセッサの冷却や、ホテルや病院の小型冷蔵庫、ワイン専用の冷蔵庫などにすでに使われている。発泡剤については炭化水素や二酸化炭素、水への転換が一部実用化しているし、噴射剤については特殊な用途を除いて炭化水素(液化天然ガス:LPG)に転換されている。洗浄剤については水等が使用されている。環境負荷の改善をミッションとする環境ビジネスは「環境の世紀」21世紀にはニーズが高まるばかりなのだ。
Friday, December 7, 2018
2012年現在。環境ビジネス市場の現況と方向性。
<2012年現在。日本のお国柄を反映した環境ビジネス市場の現況と方向性>
大気,水質,土壌等の自然環境の保全,再生可能エネルギー(新エネルギー)の創出,エネルギーの省エネを含む高効率利用,資源・廃棄物の有効利用等に寄与する財(技術・製品)およびサービスの提供を目的とする環境ビジネスは,「環境の世紀」といわれる21世紀において,有望な成長産業として大いに期待されている。
その成長性は,環境省の環境産業市場規模調査によると約69兆円に達し,それに伴う雇用規模は約185万人におよぶ。一方,世界市場においても,日本企業の保有する公害防止,省エネルギー技術等の環境技術は,世界のトッププランナーとして優位性を確保し,海外に向けて輸出量を拡大している。
環境ビジネス市場は現在,第1次産業から第3次産業まで全産業に裾野が広がり,参入企業は約1万事業書をを超え,約900アイテムの事業が創出され、さらに2011年3・11の東日本大震災以降の災害廃棄物処理の他,スマートハウス、スマートタウン等原子力発電に頼らない再生可能エネルギーや省エネ・節電,自家発電,蓄電等の市場が急速に拡大している。いってみれば,全員参加型の市場として環境ビジネスが形成されているのだ。
そうした国内の多様な環境ビジネス市場で,これからも期待できる成長分野として挙げられるのが「資源確保」に係る資源分野だ。
資源の大半を海外に依存する資源少国である日本にとって,資源確保は,今も昔も最重要課題である。まして,21世紀は既存資源の多くが賦存量の減少へ向かい,世界的な資源不足,価格高騰などが避けられない中で,日本経済のサステナビリティ(持続可能性)の観点から,避けて通れないのが「資源確保」にほかならない。日本経済の動向と密に連動する環境ビジネス分野においても主要テーマは「資源確保」であり,見逃せないビジネスチャンスでもあるのだ。
<エネルギー資源の確保>
●国内調達可能なエネルギー供給の確立
エネルギー資源の95%以上を海外に依存する日本は,国内調達可能な純国産エネルギーの資源開発が急務である。海外依存に頼るエネルギー資源の多くは枯渇性が高く,採取・利用する過程で環境負荷の高い化石燃料として利用される”地下資源”である。そうした地下資源に対して,自給可能なエネルギーとして考えられるのが,太陽光・熱,風力,バイオマス,小水力,地熱などの再生可能エネルギーである地上資源である。しかも,これらの地上資源の特徴は,いずれも地下資源と比べ環境負荷が著しく少ないクリーンな資源であることだ。
日本にとって「地産地消」の再生可能エネルギーの利用促進こそが,資源セキュリティからの観点からも重要課題であり,脱原発や温暖化の要因のひとつであるCO2の排出削減につながるのだ。現在,原発事故や再生可能エネルギーの全量買い取り制度実施などが強い追い風になり,再生可能エネルギー関連市場が急速に拡大中だ。将来的にわたり,再生可能エネルギーは化石燃料などの従来型エネルギーとのベストミックスを図りながら導入量を増大させていくことは確かである。それに伴い,風力、地熱、バイオマス等再生可能エネルギー技術・事業開発の高度化が進む。普及拡大する太陽電池については,技術革新、コスト低減を図りながらも、まだまだ市場拡大の余地は十分残す。出遅れている太陽熱利用も徐々に普及しつつある。太陽熱を集熱器に集め温水や暖房の熱源とするもので,太陽熱温水器で給湯すればエネルギー変換効率(集熱効率)は40%以上で,夏場なら60℃以上の温水が得られる。一般家庭の他,温浴施設,福祉・介護施設,ゴルフ場などの給湯機器としての需要が拡大している。そして再生可能エネルギーと従来型エネルギー網との系統連携,再生可能エネルギーを貯蔵する蓄電池,水素に変換して再生可能エネルギーを貯蔵する取り組み等が各地で広がるのは間違いない。
●バイオマス資源利用の拡大
新たなエネルギー資源の確保や有機系廃棄物の資源再生の観点から,世界的にもバイオマス資源の需要は増大している。日本においてもバイオマスは全国に広く分布している。すでに利用が進んでいる木質バイオマス(製材残林,伐採・剪定木くずなど)の熱利用や発電利用が各地で行われている。また,下水汚泥,食品残さ,家畜糞尿などのメタン発酵によるメタンガス利用も事業化されている。
海外では植物由来のバイオエタノールの生産量がじわりと増えている。日本でも独自に,木質系セルロースなどを原料としたバイオエタノール生産が実証段階ながら始まっている。今後は作付面積や収穫量が限定される資源作物以外の間伐材,草葉などのセルロースからエタノールを製造する事業が拡大してゆくだろう。それに伴い,バイオエタノール製造に係わるプラント,装置・機器開発が地域で進む。またバイオマスのマテリアル資源利用としてのバイオプラスチックはすでに電機・精密機器の部材の一部として実証的に採用され始めている。これらバイオエタノール,バイオプラスチックなどの原料の供給源は第一次産業であり,それが産業構造転換の契機になるだろう。
そうしたバイオマス資源利用で、にわかに注目されているのが、間伐材や山に放置されている未利用材の燃料利用だ。日本の国土の約70%を占めるから森林からの木材を従来の建築材の用途に加え、純国産の再生可能なエネルギーとしての利用量アップが本格化するだろう。
日本の森林蓄積量は戦後の人口林等の増殖によって現在、約60億立方㍍で1976年の2倍に達したと言われ、しかも年間約1億8000立法㍍と増え続けている。森林の適正管理には常に成長率の70%前後の間伐が必要だが、国内の木材生産量は2000万立方㍍と言うから、間伐必要量の20%未満が現状だ。一方、ヨーロッパの森林利用の先進国では日本の約3倍の木材生産量に達している。その理由のひとつとして木材の積極的な燃料利用が挙げられる。中でもドイツでの木材利用の再生可能なエネルギー利用比率は27%と至って高いのだ。
こうしたバイオ燃料利用のトレンドを踏まえて、日本の各地の林業にもその余波がじわりと押し寄せてきている。
●グリーンな次世代エネルギーとして注目される水素
有限な資源に代わり,水素が次世代のエネルギーとして注目されている理由は,その特性にある。地球上で最も軽く無色無臭の物質である水素は,水や有機化合物に含まれて無尽蔵に存在する。酸素と混ぜて燃焼させても,排出されるのは水のみと,CO2を出さないクリーンエネルギーだ。燃料電池は,水の電気分解の原理を逆に利用し,水素と酸素を反応させて電気を取り出す”発電機”だ。反応の際に発生する熱を給湯などに利用すれば,コージェネレーション(熱電併給)としてシステム化が可能になる。電気と熱を利用する燃料電池システムの総合エネルギー効率は80%程度に達し,年間で39%のCO2が削減できるといわれる。現在燃料電池は一般家庭用として2009年から定置型の「エネファーム」の名称で,量産化がスタートしている。定置型以外にも,燃料電池は携帯電話やノートパソコンなど小型電子機器向けに実用化されている。エコカーの最終形ともいわれる燃料電池自動車はいよいよ量産体勢に入りつつある。現在は都市ガスや石油から水素を回収しているが,将来的にバイオエタノールからの水素回収,水の電気分解による水素供給が実用化されれば,真の意味での水素文明社会が実現することになる。
●排熱・未利用エネルギーとその高効率利用
排熱で一番多い熱量は事業所や家庭などから排出される下水道に含まれるもので,年間47兆5000億キロカロリー。一般家庭200万戸の冷暖房エネルギー量に匹敵するという。その他,地熱・温泉熱など未利用エネルギー資源量は3300万Kw(世界3位)。原発3基分の出力が可能。すでに排熱・未利用エネルギーを利用可能な温度に変換するヒートポンプや,排熱を利用して発電する熱電変換が実用化されている。その他,電車等の電力回生技術,パワー半導体などの技術革新が進む。
●使用済み製品を含む廃棄物の有効利用
従来の資源浪費型のScrap&Buildではなく,使用済み製品を含む廃棄物を再利用を目的としたRe-Build(再生)。Reの発想が求められている。Reduce(減量化),Recycle(リサイクル),Reuse(リユース)等の他、故障した製品などのRepair(修理・修繕),旧式な機器・製品のReprofit(機能アップ)等の事業が年々裾野を広げている。Recycleで最近,市場を拡大しているのはマテリアルリサイクルが困難な廃棄物を固形燃料化してエネルギーとして回収するサーマルリサイクルである。
その他,家庭に埋もれている不要品などを資源として流通させるReuse-shop(中古市場),古い建築・建造物の長寿命化を図るRenewal
(改修),既存の建築物を転用するためのReconstruction(改築),室内の装いを新たにするReform(改装)等,資源循環型社会においても
Reビジネスの市場拡大は必至だ。
ちなみに環境省の市場規模予測では,2010年に機器・家具などの修理が3兆1000億円,住宅リフォーム・改修が8兆9000億円,2020年には,前者が同水準,後者が10兆4000億円規模に拡大としている。EU 諸国では,建築物の改修・補修の着工率は新築のそれを上回り,6対4の比率となっている。
<その他の資源確保としてのビジネスチャンス>
●水資源の確保
国連の報告書によると,飲料水などの安全な水を得られない人は11億人。中東や中国などアジアの一部では特に深刻で,必要量の40%余も不足する。2025年には24億人が水不足に陥るとの予測もある。家庭や工場の排水設備が未整備のため,河川や湖沼,地下水の汚染が進んでいる事も大きな問題だ。新興国では90%の排水が未処理のまま河川などに垂れ流されているという。2025年には水ビジネスの世界市場規模は約100兆円にもなるといわれる。逆浸透膜など高い水処理技術を持つ日本企業にとっては,中長期的なビッグビジネスのチャンスだ。
●食料資源確保
食料資源については現在,食料自給率が40%の日本にとって重要なテーマになるだろう。食料自給率では,先進国の中で日本が最も低く,米仏加豪は100%を超える。日本場合,米穀(自給率100%)以外の農作物の自給率向上が課題だ。最近では大手企業をはじめ,地域の建設・土木会社などが農業生産法人を設立し,休耕地利用の大規模農業化による効率化,経済効率の良い農業形態への取り組みが始まっている。既存農家の一部は,食の安全・安心に重点を置いた有機農作物栽培や高度な食品加工による付加価値の高い食品生産へと走り始めた。
●海洋資源の開発
海洋資源は「水産」「海上」「海底」の資源がある。四囲を海に囲まれた日本はこの分野で極めて有利なポジションにあり,将来は世界有数の海洋資源国になる可能性を秘める。国土面積は約38万平方キロメートルで世界61番目だが,海洋面積は約447平方キロメートルで世界6番目。しかも海域には豊かな漁業資源,海洋エネルギー資源,にわかに脚光を浴びるメタンハイドレード、レアメテルなどの海底資源が眠る。この海洋資源の開発の早晩,本格的な取り組みが始まるだろう。
大気,水質,土壌等の自然環境の保全,再生可能エネルギー(新エネルギー)の創出,エネルギーの省エネを含む高効率利用,資源・廃棄物の有効利用等に寄与する財(技術・製品)およびサービスの提供を目的とする環境ビジネスは,「環境の世紀」といわれる21世紀において,有望な成長産業として大いに期待されている。
その成長性は,環境省の環境産業市場規模調査によると約69兆円に達し,それに伴う雇用規模は約185万人におよぶ。一方,世界市場においても,日本企業の保有する公害防止,省エネルギー技術等の環境技術は,世界のトッププランナーとして優位性を確保し,海外に向けて輸出量を拡大している。
環境ビジネス市場は現在,第1次産業から第3次産業まで全産業に裾野が広がり,参入企業は約1万事業書をを超え,約900アイテムの事業が創出され、さらに2011年3・11の東日本大震災以降の災害廃棄物処理の他,スマートハウス、スマートタウン等原子力発電に頼らない再生可能エネルギーや省エネ・節電,自家発電,蓄電等の市場が急速に拡大している。いってみれば,全員参加型の市場として環境ビジネスが形成されているのだ。
そうした国内の多様な環境ビジネス市場で,これからも期待できる成長分野として挙げられるのが「資源確保」に係る資源分野だ。
資源の大半を海外に依存する資源少国である日本にとって,資源確保は,今も昔も最重要課題である。まして,21世紀は既存資源の多くが賦存量の減少へ向かい,世界的な資源不足,価格高騰などが避けられない中で,日本経済のサステナビリティ(持続可能性)の観点から,避けて通れないのが「資源確保」にほかならない。日本経済の動向と密に連動する環境ビジネス分野においても主要テーマは「資源確保」であり,見逃せないビジネスチャンスでもあるのだ。
<エネルギー資源の確保>
●国内調達可能なエネルギー供給の確立
エネルギー資源の95%以上を海外に依存する日本は,国内調達可能な純国産エネルギーの資源開発が急務である。海外依存に頼るエネルギー資源の多くは枯渇性が高く,採取・利用する過程で環境負荷の高い化石燃料として利用される”地下資源”である。そうした地下資源に対して,自給可能なエネルギーとして考えられるのが,太陽光・熱,風力,バイオマス,小水力,地熱などの再生可能エネルギーである地上資源である。しかも,これらの地上資源の特徴は,いずれも地下資源と比べ環境負荷が著しく少ないクリーンな資源であることだ。
日本にとって「地産地消」の再生可能エネルギーの利用促進こそが,資源セキュリティからの観点からも重要課題であり,脱原発や温暖化の要因のひとつであるCO2の排出削減につながるのだ。現在,原発事故や再生可能エネルギーの全量買い取り制度実施などが強い追い風になり,再生可能エネルギー関連市場が急速に拡大中だ。将来的にわたり,再生可能エネルギーは化石燃料などの従来型エネルギーとのベストミックスを図りながら導入量を増大させていくことは確かである。それに伴い,風力、地熱、バイオマス等再生可能エネルギー技術・事業開発の高度化が進む。普及拡大する太陽電池については,技術革新、コスト低減を図りながらも、まだまだ市場拡大の余地は十分残す。出遅れている太陽熱利用も徐々に普及しつつある。太陽熱を集熱器に集め温水や暖房の熱源とするもので,太陽熱温水器で給湯すればエネルギー変換効率(集熱効率)は40%以上で,夏場なら60℃以上の温水が得られる。一般家庭の他,温浴施設,福祉・介護施設,ゴルフ場などの給湯機器としての需要が拡大している。そして再生可能エネルギーと従来型エネルギー網との系統連携,再生可能エネルギーを貯蔵する蓄電池,水素に変換して再生可能エネルギーを貯蔵する取り組み等が各地で広がるのは間違いない。
●バイオマス資源利用の拡大
新たなエネルギー資源の確保や有機系廃棄物の資源再生の観点から,世界的にもバイオマス資源の需要は増大している。日本においてもバイオマスは全国に広く分布している。すでに利用が進んでいる木質バイオマス(製材残林,伐採・剪定木くずなど)の熱利用や発電利用が各地で行われている。また,下水汚泥,食品残さ,家畜糞尿などのメタン発酵によるメタンガス利用も事業化されている。
海外では植物由来のバイオエタノールの生産量がじわりと増えている。日本でも独自に,木質系セルロースなどを原料としたバイオエタノール生産が実証段階ながら始まっている。今後は作付面積や収穫量が限定される資源作物以外の間伐材,草葉などのセルロースからエタノールを製造する事業が拡大してゆくだろう。それに伴い,バイオエタノール製造に係わるプラント,装置・機器開発が地域で進む。またバイオマスのマテリアル資源利用としてのバイオプラスチックはすでに電機・精密機器の部材の一部として実証的に採用され始めている。これらバイオエタノール,バイオプラスチックなどの原料の供給源は第一次産業であり,それが産業構造転換の契機になるだろう。
そうしたバイオマス資源利用で、にわかに注目されているのが、間伐材や山に放置されている未利用材の燃料利用だ。日本の国土の約70%を占めるから森林からの木材を従来の建築材の用途に加え、純国産の再生可能なエネルギーとしての利用量アップが本格化するだろう。
日本の森林蓄積量は戦後の人口林等の増殖によって現在、約60億立方㍍で1976年の2倍に達したと言われ、しかも年間約1億8000立法㍍と増え続けている。森林の適正管理には常に成長率の70%前後の間伐が必要だが、国内の木材生産量は2000万立方㍍と言うから、間伐必要量の20%未満が現状だ。一方、ヨーロッパの森林利用の先進国では日本の約3倍の木材生産量に達している。その理由のひとつとして木材の積極的な燃料利用が挙げられる。中でもドイツでの木材利用の再生可能なエネルギー利用比率は27%と至って高いのだ。
こうしたバイオ燃料利用のトレンドを踏まえて、日本の各地の林業にもその余波がじわりと押し寄せてきている。
●グリーンな次世代エネルギーとして注目される水素
有限な資源に代わり,水素が次世代のエネルギーとして注目されている理由は,その特性にある。地球上で最も軽く無色無臭の物質である水素は,水や有機化合物に含まれて無尽蔵に存在する。酸素と混ぜて燃焼させても,排出されるのは水のみと,CO2を出さないクリーンエネルギーだ。燃料電池は,水の電気分解の原理を逆に利用し,水素と酸素を反応させて電気を取り出す”発電機”だ。反応の際に発生する熱を給湯などに利用すれば,コージェネレーション(熱電併給)としてシステム化が可能になる。電気と熱を利用する燃料電池システムの総合エネルギー効率は80%程度に達し,年間で39%のCO2が削減できるといわれる。現在燃料電池は一般家庭用として2009年から定置型の「エネファーム」の名称で,量産化がスタートしている。定置型以外にも,燃料電池は携帯電話やノートパソコンなど小型電子機器向けに実用化されている。エコカーの最終形ともいわれる燃料電池自動車はいよいよ量産体勢に入りつつある。現在は都市ガスや石油から水素を回収しているが,将来的にバイオエタノールからの水素回収,水の電気分解による水素供給が実用化されれば,真の意味での水素文明社会が実現することになる。
●排熱・未利用エネルギーとその高効率利用
排熱で一番多い熱量は事業所や家庭などから排出される下水道に含まれるもので,年間47兆5000億キロカロリー。一般家庭200万戸の冷暖房エネルギー量に匹敵するという。その他,地熱・温泉熱など未利用エネルギー資源量は3300万Kw(世界3位)。原発3基分の出力が可能。すでに排熱・未利用エネルギーを利用可能な温度に変換するヒートポンプや,排熱を利用して発電する熱電変換が実用化されている。その他,電車等の電力回生技術,パワー半導体などの技術革新が進む。
●使用済み製品を含む廃棄物の有効利用
従来の資源浪費型のScrap&Buildではなく,使用済み製品を含む廃棄物を再利用を目的としたRe-Build(再生)。Reの発想が求められている。Reduce(減量化),Recycle(リサイクル),Reuse(リユース)等の他、故障した製品などのRepair(修理・修繕),旧式な機器・製品のReprofit(機能アップ)等の事業が年々裾野を広げている。Recycleで最近,市場を拡大しているのはマテリアルリサイクルが困難な廃棄物を固形燃料化してエネルギーとして回収するサーマルリサイクルである。
その他,家庭に埋もれている不要品などを資源として流通させるReuse-shop(中古市場),古い建築・建造物の長寿命化を図るRenewal
(改修),既存の建築物を転用するためのReconstruction(改築),室内の装いを新たにするReform(改装)等,資源循環型社会においても
Reビジネスの市場拡大は必至だ。
ちなみに環境省の市場規模予測では,2010年に機器・家具などの修理が3兆1000億円,住宅リフォーム・改修が8兆9000億円,2020年には,前者が同水準,後者が10兆4000億円規模に拡大としている。EU 諸国では,建築物の改修・補修の着工率は新築のそれを上回り,6対4の比率となっている。
<その他の資源確保としてのビジネスチャンス>
●水資源の確保
国連の報告書によると,飲料水などの安全な水を得られない人は11億人。中東や中国などアジアの一部では特に深刻で,必要量の40%余も不足する。2025年には24億人が水不足に陥るとの予測もある。家庭や工場の排水設備が未整備のため,河川や湖沼,地下水の汚染が進んでいる事も大きな問題だ。新興国では90%の排水が未処理のまま河川などに垂れ流されているという。2025年には水ビジネスの世界市場規模は約100兆円にもなるといわれる。逆浸透膜など高い水処理技術を持つ日本企業にとっては,中長期的なビッグビジネスのチャンスだ。
●食料資源確保
食料資源については現在,食料自給率が40%の日本にとって重要なテーマになるだろう。食料自給率では,先進国の中で日本が最も低く,米仏加豪は100%を超える。日本場合,米穀(自給率100%)以外の農作物の自給率向上が課題だ。最近では大手企業をはじめ,地域の建設・土木会社などが農業生産法人を設立し,休耕地利用の大規模農業化による効率化,経済効率の良い農業形態への取り組みが始まっている。既存農家の一部は,食の安全・安心に重点を置いた有機農作物栽培や高度な食品加工による付加価値の高い食品生産へと走り始めた。
●海洋資源の開発
海洋資源は「水産」「海上」「海底」の資源がある。四囲を海に囲まれた日本はこの分野で極めて有利なポジションにあり,将来は世界有数の海洋資源国になる可能性を秘める。国土面積は約38万平方キロメートルで世界61番目だが,海洋面積は約447平方キロメートルで世界6番目。しかも海域には豊かな漁業資源,海洋エネルギー資源,にわかに脚光を浴びるメタンハイドレード、レアメテルなどの海底資源が眠る。この海洋資源の開発の早晩,本格的な取り組みが始まるだろう。
Tuesday, December 4, 2018
中国発の大気汚染、ヤバイ、ヤバイぞ‼
●日中大気汚染防止条約…を考える。
深刻な大気汚染、水質汚濁による人民の健康被害・死亡者の急増加中だ世界で類を見ない公害大国の道を突き進む中国。
現在、北京のPM2・5濃度は400μシーベルトで日本国内規制値の12倍を超えている。最近は主にPM2・5が報道されているが、中国の大気汚染はこの他、硫黄、窒素酸化物、煤塵、カドニム、鉛等がが含まれるのは周知の事実。
質の悪い石炭、石油等の利用によるものだが、これらは「北京ゼンソク」の他、空気中の水分と結合し、雨となって降れば「酸性雨」となる。中国では「空中鬼」と呼ぶ。この酸性雨が日本に降り注げば、森林は枯れ、湖沼はレモンを絞ったように酸性化、建築物のコンクリートは酸性化してボロボロに劣化する。北京政府は「空中鬼」については懸念を示すものの、為す術もなく無策・放置状態である。
この状態を放置し続ければ、日本は大打撃を受けることはまず間違いない。日本全体にドーム(屋根)で覆うわけにもいかないだろう。韓国、台湾等近隣諸国も日本以上に多大な被害を蒙るだろう。
19世紀初頭、英国での産業革命後、酸性雨はドイツの「黒い森」を壊滅、北ヨーロッパ全土が酸性化して自然生態系を破壊した。
今問われるのは汚染された空気が体に入るのを防止する「マスク」を使用するという対処療法ではなかろう。空気汚染のさまざまな汚染物質の大気拡散を防止する根治療法が必要なのだ。その手立てとして考えらるのは日中大気汚染(酸性雨)条約の締結。条約中の共同実施要項に基づく具体的な取り組みだ。日本は優れた脱硫、脱硝技術の他、自動車の排ガス対策等の技術を保有する。
これらを両国間でいかに技術共有、装置・機器の共同開発をするかに係っているのでは?領土、領海、領空についての線引きしている場合ではないのだ。
外務省、経産省、環境省の腕のみせどころといったところ。
深刻な大気汚染、水質汚濁による人民の健康被害・死亡者の急増加中だ世界で類を見ない公害大国の道を突き進む中国。
現在、北京のPM2・5濃度は400μシーベルトで日本国内規制値の12倍を超えている。最近は主にPM2・5が報道されているが、中国の大気汚染はこの他、硫黄、窒素酸化物、煤塵、カドニム、鉛等がが含まれるのは周知の事実。
質の悪い石炭、石油等の利用によるものだが、これらは「北京ゼンソク」の他、空気中の水分と結合し、雨となって降れば「酸性雨」となる。中国では「空中鬼」と呼ぶ。この酸性雨が日本に降り注げば、森林は枯れ、湖沼はレモンを絞ったように酸性化、建築物のコンクリートは酸性化してボロボロに劣化する。北京政府は「空中鬼」については懸念を示すものの、為す術もなく無策・放置状態である。
この状態を放置し続ければ、日本は大打撃を受けることはまず間違いない。日本全体にドーム(屋根)で覆うわけにもいかないだろう。韓国、台湾等近隣諸国も日本以上に多大な被害を蒙るだろう。
19世紀初頭、英国での産業革命後、酸性雨はドイツの「黒い森」を壊滅、北ヨーロッパ全土が酸性化して自然生態系を破壊した。
今問われるのは汚染された空気が体に入るのを防止する「マスク」を使用するという対処療法ではなかろう。空気汚染のさまざまな汚染物質の大気拡散を防止する根治療法が必要なのだ。その手立てとして考えらるのは日中大気汚染(酸性雨)条約の締結。条約中の共同実施要項に基づく具体的な取り組みだ。日本は優れた脱硫、脱硝技術の他、自動車の排ガス対策等の技術を保有する。
これらを両国間でいかに技術共有、装置・機器の共同開発をするかに係っているのでは?領土、領海、領空についての線引きしている場合ではないのだ。
外務省、経産省、環境省の腕のみせどころといったところ。
Saturday, November 17, 2018
環境教育は普段の暮らしの中から。
●環境教育は日常的な消費者教育から。
環境教育で必要なのは、日々の暮らしの中での取り組みである。
自然体験学習は、自然の恵み、大切さ等を知る「気付き」(きっかけ)になるも、一時的な
パトス(気分)どまりで、継続的なエトス(持続)に成り得ないのが現状なのでは、と。
環境教育とは、課外活動・遠足のような非日常的な取り組みではなくて、日常的な日々の
暮らしの中(生活者として)で育まれるものではないか?
消費者・生活者としてモノを購入、エネルギー消費、ごみの扱い方等と日々の暮らし・日
状的な活動の中での学習が求まられている。
日本では、欧州型のグリーンコンシューマ(緑の消費者)が拡大しないって理由のひとつに
もなっている。
時たま実施する内閣府の国民のアンケート結果を見てみても絶対的に多くの人たちが「環
境問題は大切なこと。とても関心もっている」けれど、日常生活レベルでは大半の人たち
は何もやっていない。ゴミの分別程度が現状なのだ。
かってドイツで環境教育の現場を見学した時。
担任の先生がコンビニで購入して来た商品について、子ども目線で「環境に良いか悪いか」
等と消費者として商品購入の姿勢を求めていた。
Friday, November 9, 2018
グリーンコンシューマ 環境ビジネスここがポイント 2001.10.20 - 2018.10.03
消費行動基準に環境配慮を持つグリーンコンシューマが日本においても近年、消費者運動とリンケージしたり、環境問題に関心を持つ若い世代の広がりの中で増殖中だ。とりわけグリーン購入(環境への負荷ができるだけ少ない商品やサービスを提供すること)への取り組みが加速している。環境先進国のドイツのように消費者の80%が環境配慮型商品を優先的に買い支えするという風土と比べると、環境に準拠した消費者教育が遅れている日本ではグリーンコンシューマは数%と微々たるものにしか過ぎないが、環境配慮型商品のゆるやかな形成をみるとここ数年で10%は超えてくるだろう。
Wednesday, November 7, 2018
市場のグリーン化 3%、7%、30% 環境ビジネスここがポイント 2002.02.20 - 2018.09.25
市場のグリーン化が始まっている。製品の購入、利用、廃棄について常に環境配慮を優先する消費者がこの国に登場した。グリーンコンシューマと呼ばれるこの消費者は全消費者との比率で言えば、わずか2~3%に過ぎない。しかし、この数値の多寡というより、むしろこうした新しいタイプの消費が登場したことがとても重要なのだ。なぜなら、物事が大きく動き始める時の必須のコアができたからだ。
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