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Saturday, May 11, 2019

森林保全ビジネス 2002.01.20

森林保全ビジネスが裾野を広げそうだ。国内の森林は言ってみれば荒れ放題。無策な植林、無配慮な伐採、すざんな管理など森林の荒廃は目にあまる。背景には森林事業の大いなる誤算があった。木材やバルブは安い価格で海外から供給され、森林事業は成り立たず壊滅状態に。しかし、森林事業が経済的インセンティブを伴う事業として成立しそうなほのかな光明が見え始めた。

理由はいくつか挙げられる。まず国際的な経済指標であるGDP(国内総生産)の係数の中に環境要求を取り入れるグリーンGDPの取り組みが始まっている。例えば森を切って海外へ輸出すればGDPは上がる。それによる土壌流出や森林消滅による生態系の破壊、CO2の増加によるコストはGCPには現れない。この環境へのマイナス影響を考慮して従来のGDPを見直そうというものだ。さらに排出権取引制度にからむCO2の抑制のための森林保全、ISO14000ベースの森林認証制度など。そうした国際的な流れを読むと、今まで通りに、おいそれと安い森林資源を海外に求めることは無理。したがって国内森林の有効な利用の取り組みは避けられない。

経済性、人的資源などに乏しい森林事業にいかに活力を与えるか。この担い手として登場しようとしているのが、マネジメント能力のある建設および土木関連事業である。森林保全とそれに伴う管理、そして間伐材など木質系廃棄物からのエネルギー回収、建材利用の促進、排出権取引などの新たな経済的インセンティブによる森林経営のトライアル。何もなかった襟裳岬を豊かな森に変え、豊潤な海を取り戻した襟裳岬の昆布漁師の言葉。「私らが漁師だからといって、海のことだけ考えればいいということではなくて、山が荒れると海が荒れるというんだということ。頭の芯からそう思うんですよね」。事業の原点であって欲しい。

Monday, April 8, 2019

エコマテリアル 非木材紙 1999.08.15

従来、 紙の原科には木材パルブが使われている。 製紙業界では森林資源保護のために植林活動や古紙のリサイクルを盛んに進めているが、その一方で、 木材パルブに 替わる原科としてケナフ (アオイ科の一年草) やパガス(サトウキビの絞りカス)、 ワラ、 コットン、フラックス(亜麻)といったセルロース繊維を含む植物を使った非木材紙が脚光を浴びている。 なかでも日本で最も多く使われているのは、大量生産が可能で品質面でも木材と変わりがないケナフとバガス。ケナフは半年ほどで3~5メートルにも成長し、CO2の吸収量が樹木の約5倍と多いのが特徴で地球温暖化抑制の観点からも注目されている。また、ケナフの栽培はアジア地城で盛んに行なわれ、 バルプ化されたものが日本に輪入されてぃるため、輪入量が増えれば途上国の貿易活性化に貢献できるメリットもある。

国内では93年に三島製紙がケナフ100%の印刷用紙を開発したのをはじめ、94年には新王子製紙がケナフ80%、リンター(綿の繊維)20%を混合した高級画用紙を、日本製紙の子会社、東北製紙ではケナフ30%と上質古紙35%を混入した塗工紙を製品化。キャノン販売も98年3月からケナフ100%のインクジェット紙とコピー用紙を販売している。紙流通大手の平和紙業は日本製紙、新富士製紙などの製紙会社と協力しtえ、再生紙やケナフを混入した紙製品など約40銘柄を開発。ポスター、カタログとった商業用印刷物や名刺などに加工、自社グループのアンテナショップを通じて直接消費者への普及も進めている。

Tuesday, March 12, 2019

赤い資源と緑の資源① 1998.09,15

「赤い資源の歴史」

我々の住む地球の歴史をさかのぼると 「赤い資源」 と 「緑の資源」 は最初から分かれて存在していたわけではないことがわかる。 地球上に人間やその他の動物が住めるようになったのは、 簡単にいうと、 大気中にあった、 人聞やその他の生物にとって有害なものが地殻の中に閉じ込められ、 長い時間をかけて生成されたものの集まりが「赤い資源」 なのである。

「産業化の加速」

再生利用できない 「赤い資源」 の発見は産業化を加速してきたが、石炭や石油は人聞の力にとってかわり、 昔は例えば10人の人聞がやっていたことを今ではー人の人聞でできてしまうようになった。 その上、 今までは存在しなかったプラチックやフロンのような新しい物質を作り出すこと もできる よ うにさえなったのである。 人々はどんどん都市部ヘと移住し、大量生産を行なう工場で働くようになり、 私たちの社会は 「赤い資源」 にますます依存し、 その結果、 現在のような 「環境問題」に直面しているわけである。

「赤い資源」として地中に閉じ込められた代表的なものとしてCO2や重金属などの物質がある。 例えばカドミウムや水銀などの重金属は、 人間にとって有害な物質である。

CO2が大気中から減っていき、 重金属のような有毒物質が地中に閉じ込められていく過程は、 「赤い資源」 ができる過程であり、 それはまた、 地表で人間やその他の生物が住める環境をつくっていく過程だったのである。 このように地球が長い年月をかけて眠らせた 「赤い資源」を、 人間は産業革命以降、 工業化を進める中で、 どんどん掘り起こしはじめた。 そして「赤い資源」の消賛が拡大することで、 現在、 地球温暖化などさまざまな環境問題が起こっている。 具体的にどんな影響が出ているのかについては、 次回説明するとして、 このように地球の歴史の中で 「赤い資源」 がつくられてきた過程を見れば、 「赤い資源」 の使用が人聞やその他の生物によい影響を 与えるものではないということはおわかりいただけるだろう。

Thursday, February 28, 2019

関西初、環境定期券 1998.09.15

近畿運輸局は、京阪宇治交通から申請のあった乗り合いバスへの「環境定期券制度」導入を前提とした運賃改定を認可。同制度は、土・日・祝日に限り、通勤定期券の所持者とその家族を対象に、定期券の区域外でも運賃を大幅に割引くというもの。休日の地元民のバス利用を促進、マイカーの乗り入れを抑制し、交通渋滞緩和やCO2排出削減を目指す。神奈川中央交通でもすでに導入されている。

Wednesday, February 27, 2019

CO2循環を地球規模で把握 1998.09.15

通産省地質調査所など産官学の30機関がCO2の循環機構を地球規模で明らかにする共同研究を開始。西太平洋の水温や葉緑体、日本や中国を中心に植物の成長量や植生分布を調査し、地球規模の炭素の一次生産量を4KM四方で推計。さらに土壌から発生するメタンガスや、プランクトンの海底への沈降など光合成以外の炭素収支も観測。5年度を目処に地球の炭素循環地図を作成する計画。

Friday, February 22, 2019

自動車排出のCO2削減へ総合対策 1998.10.15

建設省は自動車から排出されるCO2削減へ向け総合施策を進める。渋滞ポイントの道路整備、ノンストップ自動料金システム(ETC)など高度道路交通システム(ITS)整備、公用車への低公害車導入など。ITSの研究開発・整備では99年度予算に前年比2.6倍の653億円を要求。ETCは00年度には首都圏主要高速道路の料金所を中心にサービス開始、2002年度までに全国約730カ所に導入する計画。

Thursday, February 21, 2019

おがくず発電システム 1998.10.15

杉の産地である三重県美杉村の製材所、 信栄木材の一角で、おがくずを使ったバイオマス発電システムが稼働している。バイオマスとは生物由来の再利用可能な資源のこと。
米国やブラジルを中心にサトウキビやトウモロコシなどの糖質およびデンプン質から燃料用エタノールを生産することは古くから行なわれているが、日本ではあまり利用されてこなかった。開発したのは同製材所の経営者鈴木信男さん。 杉の製材で大量に発生するおがくずは製材業者にとって悩みの種。肥料として山などに撤くこともあったが運送費がかかるため、 燃やすか放置しているのが普通だ。そのおがくずの有効利用にと鈴木さんがおがくず発量システムの開発に取り組み姶めたのは10年ほど前。 戦後すぐの頃、処分に困っていたおがくずを木炭自動車の燃科に使う実験を行なったのを思い出したのがきっかけだった。 それを発電に応用し、ほとんど独学でシステムを完成させたのが5年ほど前のこと。

おがくずはべルトコンベアで発電施設に送られ、ミキサーで混ぜ合わせながら水分量を均一化し、 反応炉に供給する。反応炉では空気量を調節しながら最高1500度Cの高温でおがくずを蒸し焼きにする。 熱分解されたおがくずは水素、一酸化炭素、タール分の混ざったガス状態になり、 船舶用のを改良したディーゼルエンジンの燃料として使われる。 エンジンは発電モーターと直結しており、出力100キロワットの電気が生み出され、製材所や事務所で自家消費している。 エンジンからは燃科を燃焼した際に、 CO2と水蒸気の高温排ガス(約600度c) が発生するが、 これも温水を作るために利用。 貯水タンクに 細管を張り巡らせ、その中に髙温ガスを送り温水にするのである。
温水は木材の乾燥室の熱源として使っており、同社の運営に必要なエネルギーのほとんどがおがくずだけで賄われている計算だ。いまのところバッテリーがないので運転は昼間のみで夜間は炉の火を落としている。毎朝、 炉内温度が 1500度Cに上がるまでにはおがくずを余計に消費しなけれぱならず、それが問題だ。

おがくず発電システムの技術のうち5件が特許申請されているが、 重要な部分は特許出願していない。 技術が他に漏れるのをおそれてのことだ。設計図も一切なく、 肝心な技術はすベて鈴木さんの頭の中というわけだ。孤高の発明家の目下の夢は発電した電力を地域のー般家庭にも供給することだ。

Thursday, February 14, 2019

日本、CO2削減へ提案 1998.10.15

政府は11月にブエノスアイレスで開催されるCOP4で先進国と発展途上国が共同で温暖化ガス排出削減に取り組む仕組みを提案する。この「クリーン開発メカニズム」は、先進国が資金や技術面で支援しCO2などの排出削減を実現した場合、先進国は削減分の一部を自国の削減分に取り入れることができ、と同時に途上国も削減分の一部を排出枠として他の国に売却できるというもの。

Thursday, January 17, 2019

Nox排出の37%は船舶から 1999.04.15

シップ・アンド・オーシャン財団がまとめた報告書によると、日本国内の内航船、漁船や200カイリ内の外航船から排出されるNOxは年間94万5000トンで、陸上をふくめた日本全体の排出量の37.5%にあたる。SOxが23万8000トンで23.4%、CO2は3420万トンで2.7%。排ガス対策が陸上に比べ遅れていることや、船舶で使用する燃料の多くが底質油であることなどが原因する。

Saturday, January 12, 2019

地球温暖化ビジネスについて。

<地球温暖化防止・低炭素関連ビジネスについて> 


地球規模の気候変動が顕在する中で、地球温暖化問題が注目されている。。
環境ビジネス分野において温暖化関連ビジネスが何かと俎上に挙げられてい
る。温暖化の大きな要因である温室効果ガス(CO2等)の排出抑制として原発
再稼働、再生可能エネルギーの拡大、省エネ対策の拡充等がビジネスチ
ャンスとして提案されている。
しかし、それらビジネスは対処療法的な発想の域を出ない。温暖化問題が顕
在化しなければ、それら関連ビジネスが創出されないのか? 

●温暖化関連ビジネスとは
温暖化防止・低炭素関連ビジネスと言えば、再生可能エネルギーを始め、省
エネ・節電・蓄電、食料生産地の分布変更による新種改良、あるいは森林再
生・保全等と枚挙に暇がない。しかし日本におけるこれらのビジネスの根底
をなすのは必ずしも温暖化に起因するものと考えないほうが賢明である。そ
れよりむしろ資源小国・日本としては資源・エネルギー確保からの発想のほ
うが賢明・得策だと思われる。
資源の大半を海外に依存する資源少国である日本にとって、資源・エネルギ
ーの確保は、今も昔も最重要命題である。まして、21世紀は既存の資源の多
くが賦存量の減少へ向かっている。
世界的な資源・エネルギー不足に伴う価格高騰等避けられない.「21世紀は資
源争奪戦の時代」と言われている。既にエネルギー資源が、政治・外交の道具
として、これまで以上に使われ始めているのだ。
日本経済・社会のサステナビリティ(持続可能性)の主要テーマは、純国産・国
内調達可能な「資源・エネルギー確保」に他ならない。
世界経済の動向と密に連動する環境ビジネス分野においても「資源・エネル
ギー確保」はど真ん中に位置しており、見逃せないビジネスチャンスになろう
としている。

●資源・エネルギー確保が市場の本流
2011年3・11の東日本大震災・東電原発事故以降の災害廃棄物処理、放射能禍
は今なお続く。
原発に頼らない地域特性を活かした再生可能エネルギーの電源開発や省エネ・節
電、蓄電、そして環境に配慮した自家発電等の市場が急速に拡大しているのは、
すでにマスコミの伝えるところである。
1次~3次産業の全産業にわたって全員参加型の市場として環境ビジネスが形成
されいる。政府の原発政策とは裏腹に賢い産業界では脱原発へのギアチェンジが
加速している。
国内の環境ビジネス市場において、これから大いに期待できる成長分野として
挙げられるのが環境に準拠した純国産・国内調達可能な「資源・エネルギー確
保」だ。
これらに係わる分野の産業拡大こそが結果として温暖化防止・低炭素に繋がっ
ていくことは間違いないだろう。

●環境ビジネスの本来の意義
環境ビジネスとは将来世代の持続可能な豊かな社会の実現を図るための自然・
生態系の改善を含む環境維持・保全が主たる目的~ENVIRONMENT
しかし、ここ10年、環境ビジネスは現世代のアメニティ重視の「生活快適環境」
へ変化している。本来の意義から逸脱し始めている~SURROUNDING
GNP(国民総生産)至上主義に傾注している。
政治の世界では領土、領海、領空の線引き合戦が盛んで、人類の存亡に係わる
地球環境の劣化には無頓着なのでは。「21世紀は環境の世紀」であることを真
摯に問い直す時期にきている。エコビジネスネットワーク・安藤眞

Saturday, January 5, 2019

一時的ながらCO2濃度急上昇 1998.04.15

気象庁の観測で大気中のCO2濃度が98年度の1年間で急上昇したことが明らかに。98年のCO2平均濃度は97年に比べ、綾里(岩手県)、南鳥島(東京都)、与那国島(沖縄県)の3観測所で、2.8~3.1PPM上がった。これは87年の観測開始以来の年平均のほぼ2倍だという。同庁では、化石燃料の燃焼などに加え、エルニーニョ現象の影響で世界的に気温が上がり、一時的に植物の呼吸や土壌有機物の分解作用が強まったためとみている。

Thursday, January 3, 2019

日本のバイオマス資源量 環境ビジネスここがポイント 2003.01.20

自然エネルギーの中で、利用可能な資源量(地球規模で乾燥重量で1兆8000億トン、純生産量1700億トン)が最も多いバイオマスをエネルギー源として有効活用しようという動きが、国のバイオマス・ニッポンなどの総合戦略策定をインセンティブとして本格化してきた。たい肥や熱源として利用されてきた森林、穀物、草、動物糞尿、海洋植物など農業・畜産・水産資源や食品廃棄物、汚泥など有機性廃棄物をエネルギー(燃料チップ、メタン、メタノールなど)化する。生分解性プラスチックなどに再生使用することで、化石燃料に代替し、CO2削減を図る。

日本のバイオマス資源量は家畜排せつ物が年間9100トン、食品廃棄物が1900万トン、木質系廃材が1500万立方メートル、林地残材は1000万立方メートル、建設廃材は1250マン立方メートル、農業集落排水汚泥が62万トンある。家畜排せつ物は80%の再生利用のほとんどがたい肥だが、各地でたい肥化による河川の汚染問題が起きている。食品廃棄物は95%以上が焼却・埋め立て。林地残材のほとんどと、建設廃材の60%が未使用だ。そうしたバイオマス資源を段階的にエネルギー資源として活用していき、将来的には国内のエネルギーの10%を供給する計画も。当初は規制対象である建廃、食品廃棄物の利用(新エネルギーの30%を供給予定。2010年に原油換算101万リットル)。

バイオマス資源はこれまで技術および事業の事例が少ないのが現状。NEDOはバイオマス実証事業に今年度は7件を、企業化調査は26件を採決。これから転換システムとコスト、そして出口開発が普及のカギである。が、これらの課題がクリアされれば、産業構造が似ているアジアへの波及は可能である。バイオマス産業市場は10年余りで10兆円だと推測できる。

Saturday, December 29, 2018

米国で温暖化ガス排出量伸び鈍化 1999.11.15

米エネルギー省が98年の地球温暖化ガス排出量を発表。18億300万トンで97年比0.2%の微増(うちCO2は14億9500万トンで同0.3%増)。98年の経済成長率3.9%を大幅に上回った。鉄鋼、化学工業の燃料使用が減ったほか、自動車分野での減少が目立ったが同省では、暖冬や米ゼネラル・モータースのストなど特殊要因を取り除くと99年以降も排出量鈍化が続くとは限らないとしている。

Wednesday, December 26, 2018

自動車税のグリーン化見送り濃厚 1999.12.15

燃費効率により自動車税を増減させる「自動車税グリーン化」について、政府税制調査会は2000年度税制改正への盛り込みを見送る方向で検討に入った。運輸省などの案では、自動車全体のCO2排出量の4割を占める大型貨物車は根拠となる燃費基準がないことから適用対象外にするとしているため、「グリーン化」の意味合いが薄れるとの意見が強まっている。

Tuesday, December 25, 2018

森林破壊も温暖化の一因 1999.11.15

熱帯での大規模森林火災が地球温暖化の一因となる可能性を気象庁の気象研究所が突き止めた。93年から6年間にわたり日本とオーストラリア間の旅客機で外気を採取、調査した結果で、97年秋から98年春にかけオーストラリア北部にて最高で通常の10倍近い380ppbのCO濃度を記録。植物が燃えるときの濃度パターンが検出され、同時期のインドネシア森林火災で生じたCO2によることが判明。

Monday, December 24, 2018

サンゴ礁のCO2収支 1999.11.15

沖縄県石垣島で東京大学の芽根創助教授らが観測した結果、サンゴ礁による海中のCO2吸収・放出が季節や昼夜で変動することがわかった。1日単位では、昼はサンゴと共生する植物プランクトンの光合成によりCO2を吸収、夜は呼吸による放出が優勢に。季節で見ると夏に放出が顕著で、冬は吸収が多かった。年間を通せばサンゴ礁はCO2を吸収する傾向にあるという。

Friday, December 21, 2018

森林が1990年の90年CO2排出量の約11%を吸収・蓄積 1999.12.15

オランダのワゲニンゲン大学などが森林や木材製品によって吸収・蓄積されるCO2量を、日米欧など6カ国・1地域を対象に調査した。その結果、日本は90年のCO2排出量の約11%相当を森林や木材製品が吸収・蓄積していると試算。2000年秋の温暖化防止会議でCO2吸収の算定方法が決まるが、今回の計算でいけば90年比6%削減を公約した日本は、同5%の排出増が認められる。

Friday, December 7, 2018

2012年現在。環境ビジネス市場の現況と方向性。

<2012年現在。日本のお国柄を反映した環境ビジネス市場の現況と方向性>

 大気,水質,土壌等の自然環境の保全,再生可能エネルギー(新エネルギー)の創出,エネルギーの省エネを含む高効率利用,資源・廃棄物の有効利用等に寄与する財(技術・製品)およびサービスの提供を目的とする環境ビジネスは,「環境の世紀」といわれる21世紀において,有望な成長産業として大いに期待されている。
 その成長性は,環境省の環境産業市場規模調査によると約69兆円に達し,それに伴う雇用規模は約185万人におよぶ。一方,世界市場においても,日本企業の保有する公害防止,省エネルギー技術等の環境技術は,世界のトッププランナーとして優位性を確保し,海外に向けて輸出量を拡大している。

 
 環境ビジネス市場は現在,第1次産業から第3次産業まで全産業に裾野が広がり,参入企業は約1万事業書をを超え,約900アイテムの事業が創出され、さらに2011年3・11の東日本大震災以降の災害廃棄物処理の他,スマートハウス、スマートタウン等原子力発電に頼らない再生可能エネルギーや省エネ・節電,自家発電,蓄電等の市場が急速に拡大している。いってみれば,全員参加型の市場として環境ビジネスが形成されているのだ。
 そうした国内の多様な環境ビジネス市場で,これからも期待できる成長分野として挙げられるのが「資源確保」に係る資源分野だ。
 資源の大半を海外に依存する資源少国である日本にとって,資源確保は,今も昔も最重要課題である。まして,21世紀は既存資源の多くが賦存量の減少へ向かい,世界的な資源不足,価格高騰などが避けられない中で,日本経済のサステナビリティ(持続可能性)の観点から,避けて通れないのが「資源確保」にほかならない。日本経済の動向と密に連動する環境ビジネス分野においても主要テーマは「資源確保」であり,見逃せないビジネスチャンスでもあるのだ。

<エネルギー資源の確保>
●国内調達可能なエネルギー供給の確立
 エネルギー資源の95%以上を海外に依存する日本は,国内調達可能な純国産エネルギーの資源開発が急務である。海外依存に頼るエネルギー資源の多くは枯渇性が高く,採取・利用する過程で環境負荷の高い化石燃料として利用される”地下資源”である。そうした地下資源に対して,自給可能なエネルギーとして考えられるのが,太陽光・熱,風力,バイオマス,小水力,地熱などの再生可能エネルギーである地上資源である。しかも,これらの地上資源の特徴は,いずれも地下資源と比べ環境負荷が著しく少ないクリーンな資源であることだ。
 日本にとって「地産地消」の再生可能エネルギーの利用促進こそが,資源セキュリティからの観点からも重要課題であり,脱原発や温暖化の要因のひとつであるCO2の排出削減につながるのだ。現在,原発事故や再生可能エネルギーの全量買い取り制度実施などが強い追い風になり,再生可能エネルギー関連市場が急速に拡大中だ。将来的にわたり,再生可能エネルギーは化石燃料などの従来型エネルギーとのベストミックスを図りながら導入量を増大させていくことは確かである。それに伴い,風力、地熱、バイオマス等再生可能エネルギー技術・事業開発の高度化が進む。普及拡大する太陽電池については,技術革新、コスト低減を図りながらも、まだまだ市場拡大の余地は十分残す。出遅れている太陽熱利用も徐々に普及しつつある。太陽熱を集熱器に集め温水や暖房の熱源とするもので,太陽熱温水器で給湯すればエネルギー変換効率(集熱効率)は40%以上で,夏場なら60℃以上の温水が得られる。一般家庭の他,温浴施設,福祉・介護施設,ゴルフ場などの給湯機器としての需要が拡大している。そして再生可能エネルギーと従来型エネルギー網との系統連携,再生可能エネルギーを貯蔵する蓄電池,水素に変換して再生可能エネルギーを貯蔵する取り組み等が各地で広がるのは間違いない。
●バイオマス資源利用の拡大
 新たなエネルギー資源の確保や有機系廃棄物の資源再生の観点から,世界的にもバイオマス資源の需要は増大している。日本においてもバイオマスは全国に広く分布している。すでに利用が進んでいる木質バイオマス(製材残林,伐採・剪定木くずなど)の熱利用や発電利用が各地で行われている。また,下水汚泥,食品残さ,家畜糞尿などのメタン発酵によるメタンガス利用も事業化されている。
 海外では植物由来のバイオエタノールの生産量がじわりと増えている。日本でも独自に,木質系セルロースなどを原料としたバイオエタノール生産が実証段階ながら始まっている。今後は作付面積や収穫量が限定される資源作物以外の間伐材,草葉などのセルロースからエタノールを製造する事業が拡大してゆくだろう。それに伴い,バイオエタノール製造に係わるプラント,装置・機器開発が地域で進む。またバイオマスのマテリアル資源利用としてのバイオプラスチックはすでに電機・精密機器の部材の一部として実証的に採用され始めている。これらバイオエタノール,バイオプラスチックなどの原料の供給源は第一次産業であり,それが産業構造転換の契機になるだろう。
 そうしたバイオマス資源利用で、にわかに注目されているのが、間伐材や山に放置されている未利用材の燃料利用だ。日本の国土の約70%を占めるから森林からの木材を従来の建築材の用途に加え、純国産の再生可能なエネルギーとしての利用量アップが本格化するだろう。
日本の森林蓄積量は戦後の人口林等の増殖によって現在、約60億立方㍍で1976年の2倍に達したと言われ、しかも年間約1億8000立法㍍と増え続けている。森林の適正管理には常に成長率の70%前後の間伐が必要だが、国内の木材生産量は2000万立方㍍と言うから、間伐必要量の20%未満が現状だ。一方、ヨーロッパの森林利用の先進国では日本の約3倍の木材生産量に達している。その理由のひとつとして木材の積極的な燃料利用が挙げられる。中でもドイツでの木材利用の再生可能なエネルギー利用比率は27%と至って高いのだ。
こうしたバイオ燃料利用のトレンドを踏まえて、日本の各地の林業にもその余波がじわりと押し寄せてきている。

●グリーンな次世代エネルギーとして注目される水素
 有限な資源に代わり,水素が次世代のエネルギーとして注目されている理由は,その特性にある。地球上で最も軽く無色無臭の物質である水素は,水や有機化合物に含まれて無尽蔵に存在する。酸素と混ぜて燃焼させても,排出されるのは水のみと,CO2を出さないクリーンエネルギーだ。燃料電池は,水の電気分解の原理を逆に利用し,水素と酸素を反応させて電気を取り出す”発電機”だ。反応の際に発生する熱を給湯などに利用すれば,コージェネレーション(熱電併給)としてシステム化が可能になる。電気と熱を利用する燃料電池システムの総合エネルギー効率は80%程度に達し,年間で39%のCO2が削減できるといわれる。現在燃料電池は一般家庭用として2009年から定置型の「エネファーム」の名称で,量産化がスタートしている。定置型以外にも,燃料電池は携帯電話やノートパソコンなど小型電子機器向けに実用化されている。エコカーの最終形ともいわれる燃料電池自動車はいよいよ量産体勢に入りつつある。現在は都市ガスや石油から水素を回収しているが,将来的にバイオエタノールからの水素回収,水の電気分解による水素供給が実用化されれば,真の意味での水素文明社会が実現することになる。
●排熱・未利用エネルギーとその高効率利用
 排熱で一番多い熱量は事業所や家庭などから排出される下水道に含まれるもので,年間47兆5000億キロカロリー。一般家庭200万戸の冷暖房エネルギー量に匹敵するという。その他,地熱・温泉熱など未利用エネルギー資源量は3300万Kw(世界3位)。原発3基分の出力が可能。すでに排熱・未利用エネルギーを利用可能な温度に変換するヒートポンプや,排熱を利用して発電する熱電変換が実用化されている。その他,電車等の電力回生技術,パワー半導体などの技術革新が進む。
●使用済み製品を含む廃棄物の有効利用
 従来の資源浪費型のScrap&Buildではなく,使用済み製品を含む廃棄物を再利用を目的としたRe-Build(再生)。Reの発想が求められている。Reduce(減量化),Recycle(リサイクル),Reuse(リユース)等の他、故障した製品などのRepair(修理・修繕),旧式な機器・製品のReprofit(機能アップ)等の事業が年々裾野を広げている。Recycleで最近,市場を拡大しているのはマテリアルリサイクルが困難な廃棄物を固形燃料化してエネルギーとして回収するサーマルリサイクルである。
 その他,家庭に埋もれている不要品などを資源として流通させるReuse-shop(中古市場),古い建築・建造物の長寿命化を図るRenewal
(改修),既存の建築物を転用するためのReconstruction(改築),室内の装いを新たにするReform(改装)等,資源循環型社会においても
Reビジネスの市場拡大は必至だ。
 ちなみに環境省の市場規模予測では,2010年に機器・家具などの修理が3兆1000億円,住宅リフォーム・改修が8兆9000億円,2020年には,前者が同水準,後者が10兆4000億円規模に拡大としている。EU 諸国では,建築物の改修・補修の着工率は新築のそれを上回り,6対4の比率となっている。

<その他の資源確保としてのビジネスチャンス>
●水資源の確保
 国連の報告書によると,飲料水などの安全な水を得られない人は11億人。中東や中国などアジアの一部では特に深刻で,必要量の40%余も不足する。2025年には24億人が水不足に陥るとの予測もある。家庭や工場の排水設備が未整備のため,河川や湖沼,地下水の汚染が進んでいる事も大きな問題だ。新興国では90%の排水が未処理のまま河川などに垂れ流されているという。2025年には水ビジネスの世界市場規模は約100兆円にもなるといわれる。逆浸透膜など高い水処理技術を持つ日本企業にとっては,中長期的なビッグビジネスのチャンスだ。
●食料資源確保
 食料資源については現在,食料自給率が40%の日本にとって重要なテーマになるだろう。食料自給率では,先進国の中で日本が最も低く,米仏加豪は100%を超える。日本場合,米穀(自給率100%)以外の農作物の自給率向上が課題だ。最近では大手企業をはじめ,地域の建設・土木会社などが農業生産法人を設立し,休耕地利用の大規模農業化による効率化,経済効率の良い農業形態への取り組みが始まっている。既存農家の一部は,食の安全・安心に重点を置いた有機農作物栽培や高度な食品加工による付加価値の高い食品生産へと走り始めた。
●海洋資源の開発
 海洋資源は「水産」「海上」「海底」の資源がある。四囲を海に囲まれた日本はこの分野で極めて有利なポジションにあり,将来は世界有数の海洋資源国になる可能性を秘める。国土面積は約38万平方キロメートルで世界61番目だが,海洋面積は約447平方キロメートルで世界6番目。しかも海域には豊かな漁業資源,海洋エネルギー資源,にわかに脚光を浴びるメタンハイドレード、レアメテルなどの海底資源が眠る。この海洋資源の開発の早晩,本格的な取り組みが始まるだろう。

Saturday, December 1, 2018

バイオマス発電の成功事例は限りなくゼロ…。

<木質バイオマス発電について>

 
去年2017年の過日~東京ビックサイトでの「第1回国際バイオマス発電展」をのぞいてみた。再生可能なエネルギー固定価格買い取り制度(FIT)と電力自由化が誘い水となり、国内各地で木質バイオマス利用による発電事業が始まっている中での開催だけに会場は数多くの発電関連設備が展示され、来場者数も殊のほか多かった。

●木質バイオマス発電の難しさ
日本での木質バイオマス発電は採算の取れる事業としての成功事例はこれまで限りなくゼロに近い。今回の展示を観て、日本のバイオマス発電事業は、
結論から言えば、過去も現在も実際のところ補助金ありき事業であって、商業ベースにのった採算の取れた電源としては自立するのはまだ遠い先のことのように思えた。
木質バイオマス発電の場合、日本のFITの買い取り価格は未利用木材で1Kw時当り32円。これは蒸気タービンによる5Mw設備で1トン当たり1万2000円のチップを燃料にしたケースだと聞く。しかしこれより小規模の発電設備では昨年42円の買い取り価格を設定したとはいえ、事業運用は難しいのでは。
したがって設備の電気出力がも大きい設備にならざるを得ない。大規模な設備ほど発電コストが抑えられ、その分採算性だ高くなる。
この日の会場でも大手メーカーの大規模の発電設備が多く展示され、導入が提案され計画されている。
しかし現実はシビアだ。

●発電よりも熱利用の優先を
それだけの大規模の設備を導入するとなれば回収不可能なコスト高、しかも設備稼働、事業運用するには、現在の木質バイオマス資源の収集、効率的なエネルギー利用等の諸事情を考えると、補助金利用しても持続可能な発電事業は困難で無理な話である。
では、どすれば良いのか? 答えはひとつ。まず現状を踏まえての適正な木質バイオマス利用は発電優先の形態でなく、熱利用優先の方が事業採算性も高く手堅いと思われる。
英国あたりではFITから木質バイオマスを外し、代わりに熱の固定価格の買い取りを始めている。

●地域によって上手なカスケード的利用システムの構築
日本では当面、地域で容易に手に入る木質バイオマスをまず熱源として利用し、次のステップとして電気供給を考える。地域によっては身の丈に合ったコジェネ(熱電併給システム)の導入を図るのが賢明である。
いずれにせよ、木質バイオマス利用の成功は質、量の安定確保の入口、そこから得られた熱(電気)の受け皿の出口の確保が肝心だ。
入口と出口が確保されて、始めて適正な設備導入の計画を立てるのがオーソドックスである。
熱(電気)の生産事業のための設備なので慎重を期したい。
ちなみにフランス・パリのCOP21で採択された温室効果ガス(CO2)削減、カーボンニュートラルの視点からも木質バイオマス資源の利活用はさらに高まることは間違いない。
聞くところよると、化石燃料を基準にすると木質バイオマス発電はCO2削減は0.5トン。一方熱生産であれば約1トンの削減になるという。このことからも発電よりも熱利用優先の政策、制度が立案されるのではないか?

Wednesday, November 28, 2018

原発10基分に等しい地熱パワー。

  <原発なんか足元にも及ばない地熱パワー>

 ●太陽光や風力等再生可能なエネルギーの他に、地産地消エネルギーとして、近年にわかに注目を集めているのが地熱エネルギーだ。
 火山国・日本では地熱の利用可能な発電能力は、現在の風力の2倍、太陽光の3倍とされるビックなエネルギー資源である。
 しかも発電で排出されるCO2は火力発電の約20分の1、水力発電と変わらない低水準で,地球温暖化対策に寄与するクリーンエネルギーで ある。
  日本の地熱発電に必要な熱水資源は3300万リットルで世界3位で、原発10基分の発電能力がある。

 ●地熱発電とは、地中深くから取り出した蒸気で直接タービンを回し発電するもの。 火力発電所では石炭、石油、LNGなどの燃焼による  熱で蒸気を発生させるのに対し、地熱発電では地球がボイラーの役目を果たしているといえる。
 地熱発電はこれまで掘削等の調査や開発・運用に至る期間が長く、結局ランニングコストが高くなるという難点があり、おのずと開  発  業者は限定的だった。そこで国は90年代から初期投資の支援、地熱スポットの多い国立公園での事業化に対して規制緩和措置を促してきた。経産省によるとこれらの支援制度の拡充によって、地熱発電量は20年に120万Kw、30年には190万Kw程度まで開発可能だという目標を立てている。ちなみに世界地熱発電の総出力50年に2億Kwに膨らむと予測がある。
  市場の中心は東南アジアやアフリカだ。
 2020年以降の地球温暖化対策「パリ協定」を受け、地熱発電の商機はますます拡大の一途なのだ。

 ちなみに現在、日本の地熱発電利用量は世界9位。世界の地熱発電タービンの70%は高技術の日本製なのだ。怪しくて危ない原発を世へ懸命に売り込む日本政府は世界で失笑を買っている(*_*)