水素エネルギーを活用した次世代自動車 - 2007年7月20日
次世代のエネルギーとして注目されている水素エネルギーを利用した自動車技術が、近年急速に発展しています。中でも「水素自動車」と呼ばれる技術は、従来の燃料電池車とは異なり、水素を直接燃焼させて車両を駆動させる点で大きな注目を集めています。この技術の最前線に立つのが、ドイツのBMW社が開発した「ハイドロジェン7」です。
ハイドロジェン7は、ガソリン車である「760i」をベースにした4ドアセダンで、排気量6000ccの12気筒エンジンを搭載しています。この車両は、ガソリンと水素を燃料として選択的に使用できるハイブリッド型で、ステアリングホイールに設置された「H2」ボタンで燃料の切り替えが瞬時に行えます。水素燃料では200km以上、ガソリンモードでは500kmの走行が可能で、CO2の排出量は5g/km程度に抑えられています。
水素燃料を使用することで排出されるのは水蒸気のみであり、地球温暖化に対する負荷が非常に低いことが特長です。また、この車両に搭載されている水素タンクは、40層の薄いアルミホイルで作られたインナータンクを、炭素繊維の合成素材で作られたアウターシェルと真空層で覆うことで、優れた断熱効果を持たせています。これにより、マイナス253度Cで圧縮された液化水素を8kg充填できるようになっています。
BMW社は、このハイドロジェン7を用いて、日本全国で公道走行試験を実施し、次世代エネルギーである水素の普及啓発を進めています。この試験は、単なる技術デモンストレーションにとどまらず、日本の部品メーカーとの連携を深め、今後のコストダウンや性能向上を図る目的も兼ねています。現在、日本国内には液化水素供給ステーションが整備されていないため、移動式の水素供給ユニットが併用されていますが、インフラ整備が進むことで、さらに商業的な展開が期待されています。
ハイドロジェン7の開発には、日本の大手部品メーカーが重要な役割を果たしており、周辺部品の開発が今後の水素自動車の市場拡大に寄与することが予想されます。これにより、環境負荷を大幅に削減できる水素自動車が、新しいビジネスチャンスを生み出しつつあります。
このように、水素エネルギーを活用した自動車技術は、地球温暖化対策としても有望であり、今後ますます注目される分野となるでしょう。ハイドロジェン7の成功は、水素エネルギーを活用した次世代自動車の普及と、持続可能な社会の実現に向けた一歩となることが期待されます。
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Friday, August 9, 2024
Friday, May 17, 2019
大幅削減案を答申 1999.01.15
中央環境審議会はディーゼル社の排ガス規制強化案をまとめ真鍋賢二環境庁長官に答申した。排ガス中に含まれるNOxや粒子状物質を2002~2004年に現在の排出量の25~35%削減、さらに2007年までに約3分の1まで削減するという厳しいもの。一方、光化学スモッグの原因となる炭化水素や、有毒ガスの一酸化炭素の70%削減も盛り込んだ。環境庁はこれに基づき99年、新規制を告示する。
Thursday, February 21, 2019
おがくず発電システム 1998.10.15
杉の産地である三重県美杉村の製材所、 信栄木材の一角で、おがくずを使ったバイオマス発電システムが稼働している。バイオマスとは生物由来の再利用可能な資源のこと。
米国やブラジルを中心にサトウキビやトウモロコシなどの糖質およびデンプン質から燃料用エタノールを生産することは古くから行なわれているが、日本ではあまり利用されてこなかった。開発したのは同製材所の経営者鈴木信男さん。 杉の製材で大量に発生するおがくずは製材業者にとって悩みの種。肥料として山などに撤くこともあったが運送費がかかるため、 燃やすか放置しているのが普通だ。そのおがくずの有効利用にと鈴木さんがおがくず発量システムの開発に取り組み姶めたのは10年ほど前。 戦後すぐの頃、処分に困っていたおがくずを木炭自動車の燃科に使う実験を行なったのを思い出したのがきっかけだった。 それを発電に応用し、ほとんど独学でシステムを完成させたのが5年ほど前のこと。
おがくずはべルトコンベアで発電施設に送られ、ミキサーで混ぜ合わせながら水分量を均一化し、 反応炉に供給する。反応炉では空気量を調節しながら最高1500度Cの高温でおがくずを蒸し焼きにする。 熱分解されたおがくずは水素、一酸化炭素、タール分の混ざったガス状態になり、 船舶用のを改良したディーゼルエンジンの燃料として使われる。 エンジンは発電モーターと直結しており、出力100キロワットの電気が生み出され、製材所や事務所で自家消費している。 エンジンからは燃科を燃焼した際に、 CO2と水蒸気の高温排ガス(約600度c) が発生するが、 これも温水を作るために利用。 貯水タンクに 細管を張り巡らせ、その中に髙温ガスを送り温水にするのである。
温水は木材の乾燥室の熱源として使っており、同社の運営に必要なエネルギーのほとんどがおがくずだけで賄われている計算だ。いまのところバッテリーがないので運転は昼間のみで夜間は炉の火を落としている。毎朝、 炉内温度が 1500度Cに上がるまでにはおがくずを余計に消費しなけれぱならず、それが問題だ。
おがくず発電システムの技術のうち5件が特許申請されているが、 重要な部分は特許出願していない。 技術が他に漏れるのをおそれてのことだ。設計図も一切なく、 肝心な技術はすベて鈴木さんの頭の中というわけだ。孤高の発明家の目下の夢は発電した電力を地域のー般家庭にも供給することだ。
米国やブラジルを中心にサトウキビやトウモロコシなどの糖質およびデンプン質から燃料用エタノールを生産することは古くから行なわれているが、日本ではあまり利用されてこなかった。開発したのは同製材所の経営者鈴木信男さん。 杉の製材で大量に発生するおがくずは製材業者にとって悩みの種。肥料として山などに撤くこともあったが運送費がかかるため、 燃やすか放置しているのが普通だ。そのおがくずの有効利用にと鈴木さんがおがくず発量システムの開発に取り組み姶めたのは10年ほど前。 戦後すぐの頃、処分に困っていたおがくずを木炭自動車の燃科に使う実験を行なったのを思い出したのがきっかけだった。 それを発電に応用し、ほとんど独学でシステムを完成させたのが5年ほど前のこと。
おがくずはべルトコンベアで発電施設に送られ、ミキサーで混ぜ合わせながら水分量を均一化し、 反応炉に供給する。反応炉では空気量を調節しながら最高1500度Cの高温でおがくずを蒸し焼きにする。 熱分解されたおがくずは水素、一酸化炭素、タール分の混ざったガス状態になり、 船舶用のを改良したディーゼルエンジンの燃料として使われる。 エンジンは発電モーターと直結しており、出力100キロワットの電気が生み出され、製材所や事務所で自家消費している。 エンジンからは燃科を燃焼した際に、 CO2と水蒸気の高温排ガス(約600度c) が発生するが、 これも温水を作るために利用。 貯水タンクに 細管を張り巡らせ、その中に髙温ガスを送り温水にするのである。
温水は木材の乾燥室の熱源として使っており、同社の運営に必要なエネルギーのほとんどがおがくずだけで賄われている計算だ。いまのところバッテリーがないので運転は昼間のみで夜間は炉の火を落としている。毎朝、 炉内温度が 1500度Cに上がるまでにはおがくずを余計に消費しなけれぱならず、それが問題だ。
おがくず発電システムの技術のうち5件が特許申請されているが、 重要な部分は特許出願していない。 技術が他に漏れるのをおそれてのことだ。設計図も一切なく、 肝心な技術はすベて鈴木さんの頭の中というわけだ。孤高の発明家の目下の夢は発電した電力を地域のー般家庭にも供給することだ。
Monday, December 31, 2018
電気自動車は、時代の「あだ花」か?
<ルノー・日産・三菱、ゴーン逮捕で電気自動車の勢い衰退…。>
2017年は「新世代の電気自動車(EV)の時代突入」なんて話題になったEVだが、このところその勢いは大きく後退している。
EV推進母体のルノー・日産・三菱自動車連合亀裂、ゴーン逮捕が大きな要因になっている
のは確かなようだ。
それ以上にEV車には弱点が少なくないのだ…。
EVは、走行中に二酸化炭素CO₂を出さない。燃費はガソリン代3分の1以下。加速もスムーズだ。「値段や航続距離といった課題が克服されれば、一気に普及…」と、世界の自動車メーカーその他は勢い付いた。
EVは、主要な構成部品は電池、モーター、制御ユニットさえ入手出来れば、誰でもEV創りに参入可能だ。
一方従来の自動車は、これまで内燃機関(ガソリンエンジン)の改良に注力してきた。
その開発の技術者は「一応移動手段としてEVに関心あるけれど、主流にはならないんじゃない…。電力会社が喜ぶだけ」と冷ややか。
EV対内燃機関。遊園地のゴーカート対乗用車の違いはある?
「新世代クルマ? EVよりも航続距離が長く、充填時間がガソリン車並みの水素燃料電池で動くクルマだと。私事だが、来る時代は水素文明時代だ」
そう言えば、EVオートバイ乗る友人の話だと、充填時間2時間、航続距離20㎞、電気代15円。
「しかも充電スポットが少ない。長距離は不向きだね」だって。
そんなこんなで、現在EVは、走る距離、時間が、ある程度想定できる運搬・移動車として利用されている。例えばゴミ収集車や郵便回収車、巡回バスとか。
現実はシビアだ。
EVは、果たして乗用車に代わる時代は、まず来ないだろう…。時代のあだ花なのか?
2017年は「新世代の電気自動車(EV)の時代突入」なんて話題になったEVだが、このところその勢いは大きく後退している。
EV推進母体のルノー・日産・三菱自動車連合亀裂、ゴーン逮捕が大きな要因になっている
のは確かなようだ。
それ以上にEV車には弱点が少なくないのだ…。
EVは、走行中に二酸化炭素CO₂を出さない。燃費はガソリン代3分の1以下。加速もスムーズだ。「値段や航続距離といった課題が克服されれば、一気に普及…」と、世界の自動車メーカーその他は勢い付いた。
EVは、主要な構成部品は電池、モーター、制御ユニットさえ入手出来れば、誰でもEV創りに参入可能だ。
一方従来の自動車は、これまで内燃機関(ガソリンエンジン)の改良に注力してきた。
その開発の技術者は「一応移動手段としてEVに関心あるけれど、主流にはならないんじゃない…。電力会社が喜ぶだけ」と冷ややか。
EV対内燃機関。遊園地のゴーカート対乗用車の違いはある?
「新世代クルマ? EVよりも航続距離が長く、充填時間がガソリン車並みの水素燃料電池で動くクルマだと。私事だが、来る時代は水素文明時代だ」
そう言えば、EVオートバイ乗る友人の話だと、充填時間2時間、航続距離20㎞、電気代15円。
「しかも充電スポットが少ない。長距離は不向きだね」だって。
そんなこんなで、現在EVは、走る距離、時間が、ある程度想定できる運搬・移動車として利用されている。例えばゴミ収集車や郵便回収車、巡回バスとか。
現実はシビアだ。
EVは、果たして乗用車に代わる時代は、まず来ないだろう…。時代のあだ花なのか?
Monday, December 17, 2018
遅れるフロンガス対策…。
<オゾン層対策、遅々として進まない…>
食品会社やスーパーマーケット、飲食店の業務用冷蔵庫等の他、ビルの空調設備の冷却用触媒として使われているフロン(クロロフルオカーボン類:CFC類)回収が進まない。フロンは二酸化炭素に比べ数100~1万倍の温室効果ガスがあると言われている。国連・気候変動枠組み条約第24回締結国会議(COP24)で、地球温暖化の国際的枠組み「パリ協定」の実施指針にあたり、日本では再びフロン対策がクローズアップされている。
●フロンガスとは
1970年代半ば、人工的に作り出された物質フロンガスがオゾン層を破壊していることが究明された。オゾン層は地上20~30㎞の成層圏に存在する。太陽の日光に含まれいる紫外線をカットするカーテンのような役割を果たしている。この紫外線は、至って有害で、直接あたってしまうと、皮膚ガンや白内障・失明、免疫低下によるエイズなどのウィルス性の病気にかかりやすくなることがわかっている。さらには、生物細胞の遺伝子(DNA)にも影響がある。現在、世界中で皮膚ガンや白内障にかかる人が増加し、日本でも7倍に増えている。20年後には、オゾン層は2/3が減少。最悪の事態になると言われている。一方、オゾン層破壊は、地球温暖化においても、大きな環境問題のひとつだと指摘されている。オゾン層破壊の元凶であるフロンガスについては、かつてはエアコン、冷蔵庫、スプレーなどに使われ、大気中に大量に放出されていた。 フロンガスは地上付近では分解しにくい性質をもっているため、大気の流れによって成層圏にまで運ばれると、フロンは強い太陽紫外線を受けて分解し、塩素を発生。この塩素が触媒として働きオゾンを次々に破壊する。ちなみにオゾン層を破壊する物質には、フロンのほかにもいくつか存在。消火剤に使われている ハロンなどの物質が放出する臭素によってもオゾン層が破壊されている。
●フロンガスの国内外の取組みについて
フロンガスは、人体に著しい影響を与え、一方で温暖化による自然破壊に寄与している。どちらにしても果てしない欲望の産物として登場したものだが、そのフロンを放置したままって訳にはいかないのだ。1974年にフロンによるオゾン層破壊の可能性が指摘された後、日本を含め先進国は、生産能力の凍結や使用の段階的禁止などの処置をとりました。そして、国際的な議論が活発になり、80年代後半には、国際条約や議定書が定められ、多くの国が締約した。1953年「オゾン層保護のためのウィーン条約」(締結国172カ国とEU)、87年「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」の締結。その後、規制物質の追加や規制スケジュール等の検討、改正が加えられた。国内では、フロンの回収・破壊に関しては、1990年代の後半には手引きやプログラムがつくられた。1988年5月オゾン層保護対策を進めるための法律として「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」が制定された。同法によって、日本におけるフロン類の生産量・消費量は削減されたが、これまでフロン類を使用していた機器が廃棄される場合のフロン類の回収・破壊については、地方自治体や業界の自主努力によって行われており、処理についての法的なシステムはなかった。このため、大部分のフロン類は、大気へ放出されていた。これを解決するため、制定されたのが、この法律である。98年公布の「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」では、家庭用冷蔵庫およびエアコンからの冷媒フロン回収を義務づけられた。2001年公布の「特定製品に係るフロン類の回収破壊、及び実施の確保等に関する法律(フロン回収破壊法)」では、業務用冷凍空調器とカーエアコンに使用されている冷媒フロンを大気中にみだりに放出することを禁止し、機器の廃棄時における冷媒フロンの回収と破壊を義務づけられた.その後時を経て2015年4月に「フロン排出抑制法」が施行されるも、遅々として進展ナシ。地球温暖化についても、他の温室効果ガスの排出量が減少する中、フロンガスだけは年々増加、その対策が課題になっていたのだ。
●フロン対策に係るビジネスチャンス拡大
高知工科大学の中根英昭教授(環境科学)は「罰則適用の強化だけでなく、温室効果の少ないフロンの開発や、代替物質の活用も重要だ」と。フロン罰則逃れではないけれど、各企業の代替品の開発については進展している。フロンとはまったく別の種類の物質を使った冷媒や発泡剤、洗浄剤の開発も進められいる。例えばアンモニアを冷媒とする大型業務用冷蔵庫は昔ながらのアンモニアの利用が考えられるが、アンモニアには毒性や可燃性があり、家庭用冷蔵庫への使用には問題があるので、代りにプロパンやブタンなどの炭化水素を冷媒とするものが研究開発されている。炭化水素。可燃性だが、家庭用冷蔵庫では充填量も少ないので、問題はないらしい。すでに欧州では炭化水素を使う家庭用冷蔵庫がかなり普及している。日本のメーカーも2002年から生産・販売を開始している。炭化水素のエアコンへの導入についても研究開発中だ。ドイツでは販売が開始されている。不燃性の二酸化炭素は理想的な冷媒だが、外気温が高い環境では冷媒作用がないと言う難点あり。しかしカーエアコンなどに利用しようという研究開発が進む。一方、冷媒を使わない冷凍システムも水素吸着合金の「水素を吸収すると熱を放出し、水素を放出すると熱を吸収する」という性質を活かしたMH冷凍システムもそのひとつの試みなのだ。また、電子素子をシステム化。「2種の金属の接合部に電気を流すと、一方の金属からもう一方の金属に熱が移動する」というペルチェ効果を利用したシステムで、静かなのでコンピュータのプロセッサの冷却や、ホテルや病院の小型冷蔵庫、ワイン専用の冷蔵庫などにすでに使われている。発泡剤については炭化水素や二酸化炭素、水への転換が一部実用化しているし、噴射剤については特殊な用途を除いて炭化水素(液化天然ガス:LPG)に転換されている。洗浄剤については水等が使用されている。環境負荷の改善をミッションとする環境ビジネスは「環境の世紀」21世紀にはニーズが高まるばかりなのだ。
食品会社やスーパーマーケット、飲食店の業務用冷蔵庫等の他、ビルの空調設備の冷却用触媒として使われているフロン(クロロフルオカーボン類:CFC類)回収が進まない。フロンは二酸化炭素に比べ数100~1万倍の温室効果ガスがあると言われている。国連・気候変動枠組み条約第24回締結国会議(COP24)で、地球温暖化の国際的枠組み「パリ協定」の実施指針にあたり、日本では再びフロン対策がクローズアップされている。
●フロンガスとは
1970年代半ば、人工的に作り出された物質フロンガスがオゾン層を破壊していることが究明された。オゾン層は地上20~30㎞の成層圏に存在する。太陽の日光に含まれいる紫外線をカットするカーテンのような役割を果たしている。この紫外線は、至って有害で、直接あたってしまうと、皮膚ガンや白内障・失明、免疫低下によるエイズなどのウィルス性の病気にかかりやすくなることがわかっている。さらには、生物細胞の遺伝子(DNA)にも影響がある。現在、世界中で皮膚ガンや白内障にかかる人が増加し、日本でも7倍に増えている。20年後には、オゾン層は2/3が減少。最悪の事態になると言われている。一方、オゾン層破壊は、地球温暖化においても、大きな環境問題のひとつだと指摘されている。オゾン層破壊の元凶であるフロンガスについては、かつてはエアコン、冷蔵庫、スプレーなどに使われ、大気中に大量に放出されていた。 フロンガスは地上付近では分解しにくい性質をもっているため、大気の流れによって成層圏にまで運ばれると、フロンは強い太陽紫外線を受けて分解し、塩素を発生。この塩素が触媒として働きオゾンを次々に破壊する。ちなみにオゾン層を破壊する物質には、フロンのほかにもいくつか存在。消火剤に使われている ハロンなどの物質が放出する臭素によってもオゾン層が破壊されている。
●フロンガスの国内外の取組みについて
フロンガスは、人体に著しい影響を与え、一方で温暖化による自然破壊に寄与している。どちらにしても果てしない欲望の産物として登場したものだが、そのフロンを放置したままって訳にはいかないのだ。1974年にフロンによるオゾン層破壊の可能性が指摘された後、日本を含め先進国は、生産能力の凍結や使用の段階的禁止などの処置をとりました。そして、国際的な議論が活発になり、80年代後半には、国際条約や議定書が定められ、多くの国が締約した。1953年「オゾン層保護のためのウィーン条約」(締結国172カ国とEU)、87年「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」の締結。その後、規制物質の追加や規制スケジュール等の検討、改正が加えられた。国内では、フロンの回収・破壊に関しては、1990年代の後半には手引きやプログラムがつくられた。1988年5月オゾン層保護対策を進めるための法律として「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」が制定された。同法によって、日本におけるフロン類の生産量・消費量は削減されたが、これまでフロン類を使用していた機器が廃棄される場合のフロン類の回収・破壊については、地方自治体や業界の自主努力によって行われており、処理についての法的なシステムはなかった。このため、大部分のフロン類は、大気へ放出されていた。これを解決するため、制定されたのが、この法律である。98年公布の「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」では、家庭用冷蔵庫およびエアコンからの冷媒フロン回収を義務づけられた。2001年公布の「特定製品に係るフロン類の回収破壊、及び実施の確保等に関する法律(フロン回収破壊法)」では、業務用冷凍空調器とカーエアコンに使用されている冷媒フロンを大気中にみだりに放出することを禁止し、機器の廃棄時における冷媒フロンの回収と破壊を義務づけられた.その後時を経て2015年4月に「フロン排出抑制法」が施行されるも、遅々として進展ナシ。地球温暖化についても、他の温室効果ガスの排出量が減少する中、フロンガスだけは年々増加、その対策が課題になっていたのだ。
●フロン対策に係るビジネスチャンス拡大
高知工科大学の中根英昭教授(環境科学)は「罰則適用の強化だけでなく、温室効果の少ないフロンの開発や、代替物質の活用も重要だ」と。フロン罰則逃れではないけれど、各企業の代替品の開発については進展している。フロンとはまったく別の種類の物質を使った冷媒や発泡剤、洗浄剤の開発も進められいる。例えばアンモニアを冷媒とする大型業務用冷蔵庫は昔ながらのアンモニアの利用が考えられるが、アンモニアには毒性や可燃性があり、家庭用冷蔵庫への使用には問題があるので、代りにプロパンやブタンなどの炭化水素を冷媒とするものが研究開発されている。炭化水素。可燃性だが、家庭用冷蔵庫では充填量も少ないので、問題はないらしい。すでに欧州では炭化水素を使う家庭用冷蔵庫がかなり普及している。日本のメーカーも2002年から生産・販売を開始している。炭化水素のエアコンへの導入についても研究開発中だ。ドイツでは販売が開始されている。不燃性の二酸化炭素は理想的な冷媒だが、外気温が高い環境では冷媒作用がないと言う難点あり。しかしカーエアコンなどに利用しようという研究開発が進む。一方、冷媒を使わない冷凍システムも水素吸着合金の「水素を吸収すると熱を放出し、水素を放出すると熱を吸収する」という性質を活かしたMH冷凍システムもそのひとつの試みなのだ。また、電子素子をシステム化。「2種の金属の接合部に電気を流すと、一方の金属からもう一方の金属に熱が移動する」というペルチェ効果を利用したシステムで、静かなのでコンピュータのプロセッサの冷却や、ホテルや病院の小型冷蔵庫、ワイン専用の冷蔵庫などにすでに使われている。発泡剤については炭化水素や二酸化炭素、水への転換が一部実用化しているし、噴射剤については特殊な用途を除いて炭化水素(液化天然ガス:LPG)に転換されている。洗浄剤については水等が使用されている。環境負荷の改善をミッションとする環境ビジネスは「環境の世紀」21世紀にはニーズが高まるばかりなのだ。
Wednesday, December 5, 2018
開発進むエコマテリアル…。
<注目されるエコマテリアル>
環境の負荷改善に寄与、あるいは素材そのものが環境への負荷が少ないエコマテリアル(環境配慮型新素材)が注目され、すでに私たちの身の回りの製品の材料として幅広く使われている。その多くは素材開発では世界に先行する日本発のメイド・イン・ジャパンなのだ。
●バイオプラスティッくク
プラスチック製品は建材から車両、繊維、日用品等さまざまな製品に使われて、今や材料として不可欠な素材になっている。しかしこのプラスティックも多くの問題を抱えている。そのほとんどがいずれも枯渇してしまう有限な石油資源であこと。採取から利用、廃棄までの過程において温室効果ガスCO2の排出、焼却時には有害な大気汚染物質の拡散、使用済み製品は自然環境下に放置されると分解に時間がかかるため環境汚染の原因にもなる。こうした環境負荷、枯渇性の高い石油系プラスティックに代わる植物由来のバイオプラスティックの研究・開発スタート。バイオプラスティックの特長は植物由来で再生可能で、カーボンニュートラル(CO2排出なし)な素材であり、微生物によって分解される等が挙げられる。
1990年代半ばからが使用試験始まったが、耐熱性や耐久性に問題が生じて、一部の製品に限られて使われるに留まっていた、しかし2010年前後から改良が進み、現在では多様な用途に使われている。例えば容器、包装用資材、文具・日用雑貨、電子機器、自動車関連、農業・水産資材、建築・土木資材等。
バイオプラスティックの原料はこれまでトウモロコシの実等から採るデンプンが主流だったが、最近では非作物系植物から原料調達も可能になってきている。
●光触媒
二酸化チタンを触媒とした光触媒の用途がこのところ急拡大中だ。1990年当初から東京大学の研究グループによって実用化の道が拓かれた。紫外線を光触媒に照射すると、汚れ分解・抗菌・消臭機能を持つ二酸化チタンをコーティングした材料が開発されたことで、現在は抗菌タオル、トンネル照明カバー、空気清浄機のフィルター等広く実用化されている。代表的な製品はTOTOのバス、トイレ、キッチン製品。一方、光触媒を利用して水から取り出した水素を燃料電池に供給する機器も開発されている。光触媒を利用した製品を一堂に展示した「光触媒ミュージアム」が川崎・溝の口に常設されているので、光触媒に関心ある方はのぞいて観てみたら、どうか?
●その他のエコマテリアル
遮熱塗料、水性・紛体塗料、非スズ系船底塗料、植物インク、鉛フリーダ、VOC(揮発性有機化合物)フリー接着剤、六価クロメートフリー鋼板、フロン代替材等が開発され、環境負荷の改善に寄与している。
環境の負荷改善に寄与、あるいは素材そのものが環境への負荷が少ないエコマテリアル(環境配慮型新素材)が注目され、すでに私たちの身の回りの製品の材料として幅広く使われている。その多くは素材開発では世界に先行する日本発のメイド・イン・ジャパンなのだ。
●バイオプラスティッくク
プラスチック製品は建材から車両、繊維、日用品等さまざまな製品に使われて、今や材料として不可欠な素材になっている。しかしこのプラスティックも多くの問題を抱えている。そのほとんどがいずれも枯渇してしまう有限な石油資源であこと。採取から利用、廃棄までの過程において温室効果ガスCO2の排出、焼却時には有害な大気汚染物質の拡散、使用済み製品は自然環境下に放置されると分解に時間がかかるため環境汚染の原因にもなる。こうした環境負荷、枯渇性の高い石油系プラスティックに代わる植物由来のバイオプラスティックの研究・開発スタート。バイオプラスティックの特長は植物由来で再生可能で、カーボンニュートラル(CO2排出なし)な素材であり、微生物によって分解される等が挙げられる。
1990年代半ばからが使用試験始まったが、耐熱性や耐久性に問題が生じて、一部の製品に限られて使われるに留まっていた、しかし2010年前後から改良が進み、現在では多様な用途に使われている。例えば容器、包装用資材、文具・日用雑貨、電子機器、自動車関連、農業・水産資材、建築・土木資材等。
バイオプラスティックの原料はこれまでトウモロコシの実等から採るデンプンが主流だったが、最近では非作物系植物から原料調達も可能になってきている。
●光触媒
二酸化チタンを触媒とした光触媒の用途がこのところ急拡大中だ。1990年当初から東京大学の研究グループによって実用化の道が拓かれた。紫外線を光触媒に照射すると、汚れ分解・抗菌・消臭機能を持つ二酸化チタンをコーティングした材料が開発されたことで、現在は抗菌タオル、トンネル照明カバー、空気清浄機のフィルター等広く実用化されている。代表的な製品はTOTOのバス、トイレ、キッチン製品。一方、光触媒を利用して水から取り出した水素を燃料電池に供給する機器も開発されている。光触媒を利用した製品を一堂に展示した「光触媒ミュージアム」が川崎・溝の口に常設されているので、光触媒に関心ある方はのぞいて観てみたら、どうか?
●その他のエコマテリアル
遮熱塗料、水性・紛体塗料、非スズ系船底塗料、植物インク、鉛フリーダ、VOC(揮発性有機化合物)フリー接着剤、六価クロメートフリー鋼板、フロン代替材等が開発され、環境負荷の改善に寄与している。
Tuesday, November 20, 2018
21世紀は「水素文明時代」だ。
●21世紀は水素文明時代
21世紀は「水素文明時代」だと言われ、その時代へ向けてその取組みが加速している。
その技術の中核をなすのが燃料電池(FC:FUELCELL)だ。用途に応じて三つの流れがある。
ひとつは、家庭・業務用の定置型。二つ目は自動車用の車載用で、燃料電池車としてす
でに注目される。 三つ目はノートパソコンや携帯電話等のモバイル機器用だ。技術革
新が日進月歩の燃料電池を追ってみた。
●燃料電池とは
燃料電池の原理は、簡単に言えば「水の電気分解」を逆にしたもの。つまり空気中
の酸素と水素を結合させればオーケー。「水の電気分解」では、電解質を溶かした
水に電流を通して水素と酸素を発生させるが、燃料電池では、電解質をはさんだ
電極に水素を、もう一方の電極に酸素を送ることによって化学反応を起こし、水と
電気を発生させるのだ。枯渇性が高く、環境負荷は避けられない従来の化石燃料と
は異なり無尽蔵でクリーンなエネルギー(主な排出物は水)として注目されている
「水素」を創り出す装置が燃料電池なのだ。エネルギー資源の90%以上を海外に依
存する日本にしてみれば、重要なエネルギー資源なのだ。燃料電池には固体高分子
タイプと固体酸化物タイプがある。
●「エネファーム」として家庭用燃料電池の普及進む
家庭用燃料電池を指して言う「エネファーム」とは、「エネルギー」と「ファーム
=農場」の造語。水素と酸素から電気と熱をつくること。つまり水と大地で農作物
をつくることだと言える。「エネファーム」は、言ってみれば各家庭に発電所を導
入するようなもの。自分のエネルギーを自分でつくる。発電とそれに伴う排熱は給
湯、冷暖 房等の熱源に利用可能だ。東日本大震災の東電原発事故以降、ガス・石
油系企業が燃料電池による発電事業の普及に注力している。現在、水素はガス、石
油からの採取が一番コストが掛からないという背景もある。2009年から本格的に市
場が形成されつつある。2018年7月現在、家庭用燃料電池25万台が導入され、実証
試験が繰り返えされている。当時、ENEOS、東芝、パナソニックの3社が競合してい
たが、現在、パナソニック1社が残っている。価格は200万円を切ってきている。
100万円切れば普及率は一気に加速するのではないか…。その導入のための補助金は
毎年組まれているのだ。ちなみに燃料電池導入による光熱費は、年に5~6万円減
らせる。
●燃料電池・水素自動車の開発激化
燃料電池で発電。その電気でモーターで走行する燃料電池車はエコカーの最終形と
いわれ、トヨタを始め、自動車メーカー各社は開発を急いでいる。政府の目標は2020年までに累計4万台だが、現状は1800台にとどまる。自動車各社としてはモーター
走行よりも従来のガソリンによる内燃装置での走行にこだわるところがあるとすれ
ば水素を燃料とした内燃装置搭載の水素自動車か?どちらにしても水素供給の水素
スタンドの拡充(現在90数ヶ所)が求められている。マスコミ大騒ぎ中の。あのゴー
ン逮捕によって彼らがおススメの電気自動車の勢い低下は必至で、代わりに燃料電
池自動車が脚光を浴びるだろう…。
●モバイル(移動)機器での利用拡大
携帯電話やパソコン等携帯機器に使っている従来型の電池よりも長時間利用できる
燃料電池は電気製品、通信 機器メーカー各社で開発が進められてきた。広がるモバ
イル機器市場と伴にここにきて需要が急伸と聞く。ただメタノールと空気を反応さ
せる方式が一般的で、テロ対策で飛行機内等への水素採取のメタノール・カートリ
ッジ持ち込み困難なのが、現在ネックになっている。
●化石燃料以外からの水素採取
エネルギー資源の大半を海外に依存する資源小国の我が国では純国産・国内調達可能
な「水資源」「バイオマス」から水素採取できれば資源セキュリティも確保できる。
日本では「水素社会」普及は何よりも国益に添っていると思われるのだ。国のエネル
ギー政策の転換期を迎えている。
Saturday, November 10, 2018
燃料電池① 1998.08
燃科電池は水の電気分解と逆の反応を応用 したもので、 水素と酸素を反応させることにより電気と水(温水) をつくり出すシステム。 水素を発生させる原燃料としては都市ガスが一般的だったが、 最近では液化天然ガ ス (LPG) 、 下水汚泥や家畜汚泥の気性処理で得られる消化ガス、 食品工場の排水処理や生ごみ処理で得られ るバイオガス、 化学工場で発生する副生水素などを利用するシステムも登場している。
原理的には19世紀の英国ですでに解明されていたが、 実用化は1965年の米国 ・ アポロ計画で宇宙船の源と し て 「アルカリ型 (AFG) 」 の燃科電池が搭載されたのが 初めで、 それも純水素、 純酸素を燃科とするため民生用 には向かないものだっ た。 #ecbz
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