國分農場の循環システム-2002年12月
福島県安達郡大玉村に位置する國分農場は、地域の有機物を再利用する循環型農業システムを導入しています。このシステムでは、岳温泉の旅館協同組合と提携し、年間約200トンの食品残さや家畜排せつ物を堆肥化しています。これにより、岳温泉の旅館で発生する廃棄物の処理コストを約40%削減しています。食品廃棄物は、温泉旅館から年間約100トン、飲食店から約50トンが回収され、堆肥化処理施設で分解されて堆肥に変換されます。この堆肥は國分農場の約20ヘクタールの農地で使用され、年間約150トンの農作物生産に活用されています。
また、國分農場は安達郡全体から年間約500トンの有機廃棄物を受け入れており、地域全体の廃棄物処理コストを30%、約500万円削減することに成功しています。堆肥化システムの導入後、年間の廃棄物処理費は約1500万円から1000万円に減少しました。
この堆肥化システムは、「福島有機リサイクル協同組合」による支援を受けており、地元企業「福島バイオテック株式会社」との共同運営により実現されています。これにより、地域全体の有機廃棄物を効率的に処理し、循環型農業のモデルケースとして注目を集めており、福島県内の農業従事者に広がりつつあります。
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