SPMによる乳児死亡率の増加予測 - 2020年代
大気中の微小粒子状物質(SPM、特にPM2.5)は、2020年代でも乳児死亡率に大きな影響を与え続けています。特にインドや中国などのアジア諸国では、石炭の燃焼が主要な原因であり、都市部での高濃度のPM2.5が乳児の呼吸器疾患や死亡率を大幅に増加させています。世界保健機関(WHO)の報告では、アジア太平洋地域の2.3億人が健康に有害なレベルの空気汚染に晒されており、毎年100万人の子どもが早産や低体重に関連する健康問題で亡くなっています。
インドでは、衛星データを用いた調査により、出生月に高濃度のPM2.5に曝露された乳児は、1年以内に死亡するリスクが大幅に高まることが明らかにされています。特に貧困層の子供たちは、こうした汚染の影響をより強く受けています。中国でも、PM2.5に起因する疾病負担が増加しており、2013年には約91万6000人が大気汚染による早期死亡を経験しました。これには心臓病や脳卒中などの疾患も含まれます。
また、PM2.5は微細なため、乳幼児の肺に容易に侵入し、特に低体重で生まれた乳児に深刻な影響を与えます。中国やインドの都市部では、発展に伴い大気汚染が悪化しており、持続可能な汚染対策が急務とされています。
これらの国々では、工業化と都市化が進む中、石炭を含む化石燃料の使用が続いており、特にPM2.5の削減と健康リスクの低減に向けた緊急対策が求められています。
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