Saturday, March 1, 2025

廃油を再生する革新技術—DME-1の可能性 - 2003年1月

廃油を再生する革新技術—DME-1の可能性 - 2003年1月

神奈川県横浜市では、廃油をディーゼル燃料に再生する小型廃油改質装置「DME-1」が開発された。
この装置は、廃油と軽油を混合し、超微細化することでディーゼルエンジン燃料として再利用できる技術を採用している。
従来の廃油再利用技術と比較して、高い燃焼効率と排出ガスの低減が期待されている。

DME-1の仕組みは、まず廃食用油やエンジンオイルなどを前処理し、軽油と適切な割合で混合する。
その後、直径10マイクロメートル以下の粒子に微細化し、燃焼しやすい状態にする。
処理能力は1回当たり200リットルで、処理時間は約1~2.5時間と短く、効率的な再資源化が可能となる。
さらに、コンパクトな設計により、事業所や自治体の施設にも導入しやすくなっている。

この技術は、飲食業界や自動車整備工場など、廃油を大量に排出する業界からの関心が高く、初年度には50台の販売が計画されている。
また、燃料としての品質安定性や排出ガスの環境負荷低減についても、今後さらなる実証実験が進められる見込みである。
DME-1は、廃油の有効活用を促進し、持続可能なエネルギー資源としての可能性を広げる重要な技術として注目されている。

関連情報:
- 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による関連技術の開発
- バイオマスエネルギーに関する技術開発動向

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