瀬戸内海・香川県豊島での産業廃棄物不法投棄事件-1994年11月
1994年、瀬戸内海に浮かぶ香川県豊島で、50万トン以上の産業廃棄物が不法投棄されていることが発覚しました。違法な投棄は、主に建設廃材や自動車のシュレッダダストで、島内に大量に放置されていました。シュレッダダストには鉛、カドミウム、六価クロムなどの有害物質が含まれており、これらが地下水や土壌を汚染していることが環境庁と厚生省の調査で判明しました。この結果、瀬戸内海の生態系に深刻な影響が及ぶ可能性が指摘され、香川県は廃棄物撤去と土壌浄化を開始しました。撤去作業には2020年までに約700億円が投入され、環境回復が進められました。この事件は、日本国内での環境犯罪の象徴的なケースとなり、その後の産業廃棄物管理法の強化や環境保護政策に大きな影響を与えました。
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