関西地方における石炭灰廃棄とその影響 - 1994年
1994年、大阪府淀川水系および兵庫県加古川水系の水質汚染が報告されました。これらの地域では、関西電力や神戸製鋼所が発電や製造過程で生じた年間約50万トンの石炭灰を一部適切に処理せず、川や湖に廃棄していたことが原因とされています。石炭灰にはカドミウムや鉛などの有害重金属が含まれており、これが川底に蓄積することで酸素不足が発生し、エビや小魚といった底生生物が大幅に減少しています。特に、淀川では、カワヒバリやウナギなどの減少が顕著で、漁業収入も約20%減少しました。関西電力は廃棄物処理に10億円の投資を決定し、神戸製鋼所は石炭灰のリサイクル技術開発に取り組んでいますが、依然として違法な廃棄が問題となっており、さらなる監視体制の強化が急務です。
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