日本国内のPCB廃棄物全廃計画の進行状況
2020年代、日本国内には依然として約1万3千トンのPCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物が未処理のまま残っています。PCBは、1960年代から1970年代にかけて、東京電力(TEPCO)や関西電力(KEPCO)などの電力会社で、主に変圧器やコンデンサーの絶縁材や冷却材として使用されましたが、カネミ油症事件を契機にその有害性が認識され、1972年に製造と使用が禁止されました。PCBは自然分解に100年以上かかるため、その処理が急務となっています。日本政府は2027年までに全廃する計画を立てており、北九州市の日本環境安全事業株式会社(JESCO)が中心となり、約1200℃での高温焼却による無害化処理が進められていますが、ダイオキシン発生のリスクや地域ごとの処理の進捗に差があることが課題です。
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