Thursday, March 6, 2025

医療廃棄物のガス化溶融技術 - 2000年10月

医療廃棄物のガス化溶融技術 - 2000年10月

住友金属工業は、病院から排出される医療廃棄物、特に使用済み注射器や血液が付着した医療器具を処理するためのガス化溶融炉を開発しました。従来の高温焼却はダイオキシンなど有害物質の排出リスクがありましたが、この新技術では廃棄物をまず800~900℃でガス化し、その後1,200℃以上で溶融することで、ほぼ完全に有害物質の発生を抑制します。

この技術は、医療廃棄物だけでなく、有機廃棄物、汚染土壌、焼却灰など、処理が難しい廃棄物にも対応可能です。処理能力は1日50トンで、東京や大阪といった大都市圏での利用も見込まれています。溶融後に生成されるスラグは、再利用可能な建設資材として活用され、環境負荷の軽減と持続可能な廃棄物処理に貢献します。

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