188 クラスカルのアルゴリズム
クラスカルのアルゴリズムは、グラフにおける最小全域木(MST)を構築するための代表的な方法です。このアルゴリズムは、辺の重みに注目して、最もコストの小さいものから順に選び、全体を効率よく結びつけることを目指します。最小全域木とは、すべての頂点が連結され、かつ全体の辺の重みの合計が最小となるような部分グラフです。
まず、グラフに含まれるすべての辺をその重みで昇順に並べ替えます。そして、重みの小さい順に辺を1本ずつ確認し、その辺を加えることで閉路(サイクル)が生じない場合には、その辺を選びます。もし閉路ができる場合は、その辺はスキップされます。この操作を繰り返し、最終的に「頂点数−1」本の辺を選んだ時点でアルゴリズムは完了し、それが最小全域木になります。
この過程で重要になるのが、「辺を加えたときに閉路ができるかどうか」の判定です。この目的で、Union-Find(素集合データ構造)という高速なデータ管理手法が使われます。各頂点が属するグループを管理し、2つの頂点が同じグループに属していない場合にだけ辺を加えるという形で、ループを避けるのです。
クラスカル法は、たとえば都市を最小の建設費で結ぶ道路計画や、通信回線の最適化などに応用されます。最小コストの辺を地道に選びながら、全体を最短距離で接続するという戦略は、シンプルながら非常に実用的なアプローチと言えるでしょう。
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