次世代を照らす三洋電機の高変換効率太陽光発電 - 2002年8月

次世代を照らす三洋電機の高変換効率太陽光発電 - 2002年8月

三洋電機は、従来型よりも高い変換効率を実現した新しい太陽光発電システムを発表した。このシステムは、独自開発の「HIT（Heterojunction with Intrinsic Thin layer）」技術を採用しており、シリコン基板にアモルファスシリコンを積層することで、変換効率を向上させることに成功した。従来の結晶シリコン型に比べて、光の吸収率が高く、発電時の温度上昇による出力低下を抑えることができるのが特徴である。

また、三洋電機の新型太陽電池は、限られた屋根スペースでも高い発電量を確保できるため、都市部の住宅や商業施設にも適している。特に、夏場の高温環境下でも出力が安定する点が評価されており、一般住宅だけでなく、産業用にも広く導入が進められている。さらに、パネルの製造工程では、環境負荷の低減を考慮し、材料のリサイクル率を向上させる取り組みも行われている。

三洋電機は、今後さらに変換効率を高めた次世代型の太陽電池開発を進めており、エネルギー自給率向上とCO₂排出削減に貢献する技術として注目されている。