Wednesday, March 5, 2025

廃プラスチックを活用した高強度排水パイプ - 2003年2月

廃プラスチックを活用した高強度排水パイプ - 2003年2月

宮城県の遠藤商店は、廃プラスチックのリサイクル技術を活用し、高強度の排水パイプ「ERパイプ」を開発した。従来、ポリエチレン製の排水パイプは強度に課題があり、補強材として新たな化学物質を加える必要があった。しかし、遠藤商店は廃PET(ポリエチレンテレフタレート)フレークをポリエチレンと混合・溶融成形する技術を確立し、補強材を使用せずに強度を向上させることに成功した。

この技術では、PETをポリエチレンと均一に分散させることで、相溶化剤を使わずに高い機械的特性を持たせることが可能となった。結果として、従来のポリエチレン単体パイプと比較して耐久性が向上し、コスト削減にもつながる。この製品は、宮城県の「廃棄物再生資源利用製品」として認定されており、今後の市場拡大が期待される。

遠藤商店は、地方自治体や民間企業と連携し、下水道整備や農業排水システムへの導入を進めている。また、他の廃プラスチック素材との組み合わせによる新たな用途開発にも取り組んでおり、リサイクル資源の有効活用を推進している。

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