Monday, March 3, 2025

廃材の未来を拓く「ツイストミル」 - 2002年8月

廃材の未来を拓く「ツイストミル」 - 2002年8月

ウエノテックスが開発した「ツイストミル」は、廃材を一貫処理できる革新的な破砕・分別装置である。木材 プラスチック 金属など異なる素材が混在する廃棄物を一度に処理できる点が特徴で、選別・粉砕・分離を一体化することで、リサイクル工程の効率化とコスト削減を実現する。従来の処理方法では、手作業による選別が必要だったが、「ツイストミル」はその手間を大幅に軽減し、大量の廃材処理が可能となった。

この装置の技術的なポイントは、独自のツイスト(ねじれ)構造を持つローターを採用し、回転しながら異なる材質を適切に破砕・分離できることにある。例えば、木材と金属が混ざった建築廃材も、粉砕と同時に磁力選別を行うことで、異なる素材を自動的に回収する仕組みとなっている。この技術によって、産業廃棄物処理の現場では人手による分別作業が不要になり、より短時間での処理が可能となる。

ツイストミルは、すり鉢型ディスクによる圧縮・すり潰しの技術を採用し、廃棄物の体積を大幅に減少させることで、リサイクルプロセスの効率化とコスト削減に寄与している。さらに、処理後の廃材の間隙率や吸水性を高めることで、堆肥化などのマテリアルリサイクルを容易にし、発酵期間の短縮にも貢献している。これにより、廃棄物の削減と再利用の促進が同時に進められ、持続可能な資源循環システムの構築に貢献する技術として期待されている。

ウエノテックスは、今後この技術をさらに発展させ、より多様な廃材に対応できるモデルの開発を進めている。特に、電子機器や自動車部品など複雑な構造を持つ廃棄物への応用を視野に入れており、リサイクル技術のさらなる進化が期待されている。

**関連情報**
- ツイストミルの特許技術(すり鉢型ディスクによる圧縮・すり潰し技術)
- 日本政策金融公庫によるリサイクル関連技術の研究報告
- 廃材リサイクルにおける新技術の応用例

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