夜の鏡に映る孤影 - 夜職という縮図(2015-2020)
2010年代後半から2020年代初頭の歌舞伎町は、夜職が単なる接客から「数字に支配された表現労働」へと変化した時代だった。SNSでの自己演出が必須となり、売上・指名・フォロワーが存在証明となる。暴排条例後は組織的支配が薄れた反面、個人の感情が暴走しやすくなり、暴力や脅迫が「関係の終焉」とともに現れる構造が生まれた。風営法改正により営業時間が延び、観光・配信・プラットフォーム経済が交錯し、キャストは常時接続の感情労働に疲弊していく。客もまた孤独を金で癒やし、承認を購買で得る。夜職の世界は非日常でありながら、承認と孤立が循環する現代社会の縮図だった。笑顔の裏にある「心の病み」は、個人の弱さではなく、成果主義がもたらした時代の歪みを映している。
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