音の地脈に響くふたり――高橋ゲタ夫と村上ポンタ秀一(1970年代〜2020年代)
1970年代の日本、ラテンとフュージョンの新たな鼓動が胎動していた。その中心に立っていたのが、ベーシスト高橋ゲタ夫とドラマー村上"ポンタ"秀一である。新潟生まれの高橋は15歳でギターを手にし、18歳でベースへと転じ、1976年にプロデビューを果たす。彼の指先が奏でる低音は、瞬く間に多くのアーティストの信頼を集め、高中正義や松岡直也との共演を通して、日本のラテン・フュージョンをけん引する存在となった。
とりわけ、松岡直也グループでの村上との邂逅は、音楽の神が仕組んだ必然であった。ドラムとベース――土と心臓のように、二人のリズムは一体となって鳴り響いた。『Mi Mi Africa』や『PLAY 4 YOU』など、名盤にその痕跡は刻まれ、2010年にはピアニストと組んだトリオで再び共鳴し合う。
その後も「ピンクボンゴ」「熱帯JAZZ楽団」など、数々のステージで二人の鼓動は時代を超えて鳴り続けた。高橋ゲタ夫の音は今もなお、ラテンの熱を湛えながら、ポンタの不在すら包み込み、音楽の地脈を深く震わせている。
No comments:
Post a Comment