Friday, May 23, 2025

大地よ蘇れ――鶏ふんと農民の挑戦・美馬郡の革命(1994年)

大地よ蘇れ――鶏ふんと農民の挑戦・美馬郡の革命(1994年)

1990年代、日本は「循環型社会」への道を模索していた。徳島県美馬郡。この養鶏地帯では、年間14万トンもの鶏ふんが川や山に投棄され、水質汚染と悪臭が住民生活を脅かしていた。そんな中、1994年、地元の農家と企業が連携し、第三セクター「美馬堆肥センター」を設立。郡内8か所に堆肥化施設を整備し、排出された鶏ふんをすべて回収・処理する体制を構築した。回収物は良質な堆肥として生まれ変わり、地元農家に供給されるという、環境と農業が共生する仕組みだった。この取り組みは「糞害地帯」と化した地域の汚名を拭うだけでなく、有機農業推進の先駆例として全国から注目を集めた。大量生産と大量廃棄の時代に抗い、命の循環を取り戻したこの試みは、地方にこそ環境再生の希望があると証明した。鶏ふんが汚物�
��はなく、大地を蘇らせる肥沃の源となったのだ。

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