中国が環境国家へ向かい始めた時代 公害国家から循環型国家への転換
2000年代初頭
2000年代初頭の中国は急速な工業化と輸出拡大により世界の工場と呼ばれる一方で大気汚染や水質汚濁が深刻化し公害国家として国際的批判を受けていた。2001年のWTO加盟で市場原理が浸透し資源消費と環境負荷は国家成長の限界要因となり環境政策は成長の副次的領域ではなく国家戦略の中心へ位置づけ直された。
当時の政策議論では国家主導の管理と市場原理の効率性をどう結びつけるかが課題となり行政命令だけでは汚染を抑えきれない中環境税排出権取引企業情報公開など市場メカニズムを活用した制度設計が模索された。これは制度改革であると同時に国家がどの方向に社会を導くかという思想的課題でもあった。
2003年前後には循環経済が政府の中心概念となり省エネリサイクル廃棄物資源化を国家戦略として推進した。こうした動きは公害国家から循環型国家への転換であり環境政策が国家観と市場観を再規定し始めた時代を象徴していた。
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