Saturday, August 2, 2025

熱波の檻に閉ざされた都市――上海・杭州・ドバイ・ドーハ――21世紀半ば

熱波の檻に閉ざされた都市――上海・杭州・ドバイ・ドーハ――21世紀半ば

中国の華北平原や東海岸は、夏季において世界でも屈指の高温多湿地帯となりつつある。今後の気候変動によって、湿球温度が人体の耐性限界に迫る日が増えると予測され、危険な熱環境が常態化する恐れがある。湿球温度が三十五度を超えると、発汗による体温調節は機能を失い、数時間で致命的な熱ストレスに至る可能性がある。上海や杭州のような巨大都市では、高い人口密度とヒートアイランド現象が重なり、熱リスクがさらに増幅される。経済と物流の中枢であるこれらの都市では、猛暑時の屋外労働や交通機関の運用が制限され、生産性の低下や医療機関の逼迫が現実の問題となるだろう。

一方、中東のドバイやドーハでは、既に夏の酷暑をしのぐため公共空間に冷房が導入されている。歩行者専用道路や屋外商業施設には冷風が流れ、冷房付きバス停や歩道が整備されている。カタールではさらに先進的で、スタジアムや市場、主要な歩道にまで空調を行き渡らせ、屋外イベントやスポーツ大会を可能にしている。しかし、このような屋外冷房は莫大な電力消費と温室効果ガス排出を伴い、長期的には気候変動を悪化させる逆説的な問題を抱える。また、冷却の恩恵を受けられる層とそうでない層の格差拡大という社会的なリスクも無視できない。

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