Saturday, May 17, 2025

声なき町が法を揺らす――御嵩町・連携自治の夜明け(2000年12月)

声なき町が法を揺らす――御嵩町・連携自治の夜明け(2000年12月)

2000年、日本の地方は産廃の影に苦しんでいた。全国で500か所を超える処分場建設トラブル。その矢面に立たされたのは市町村だった。だが彼らには拒否権も許認可権もなく、制度の網の外で住民の怒声を浴びていた。

岐阜県御嵩町もそのひとつだった。産廃施設建設を阻むため、独自条例を定め、住民とともに立ち上がった町は、2000年、「全国産廃問題市町村連絡会」を立ち上げる。全国の同じ痛みを抱える自治体を束ね、情報を共有し、国に政策提言を行う前代未聞の試みだった。

これは、ただの連携ではない。制度に見捨てられた"現場"が、ついに声を上げた瞬間だった。「中央が動かないなら、我々が動く」。小さな町のその一歩が、やがて環境法制を揺らす波紋となって広がってゆく。

御嵩町は叫んだのではない。黙って動いた。そして静かに、法を動かしたのだ。

No comments:

Post a Comment