Thursday, September 12, 2024

東シナ海における違法農薬残留問題 - 1999年6月

東シナ海における違法農薬残留問題 - 1999年6月

国立環境研究所の調査によると、東シナ海で禁止されている有機塩素系農薬の一種、ヘキサクロロシクロヘキサン(HCH)が検出されました。特に、奄美大島の西約200kmの海域で、海水1リットルあたり65ピコグラムの濃度が確認され、さらに東シナ海中央部では458ピコグラムという高濃度が検出されました。この農薬は、かつて中国の農業地帯で広く使用されていましたが、現在は使用が禁止されています。

この残留農薬の主な原因は、長江(Yangtze River)流域での農業活動です。長江流域では、過去に大量のHCHが使用されており、その農薬が河川を通じて東シナ海に流れ込んでいるとされています。特に、上海や南京といった工業都市を経由することで、農薬が海洋へと広がっていると考えられています。

さらに、中国の農業企業や地方自治体による管理体制の不備も問題視されており、海洋汚染が進行し、漁業や水産物の安全性に深刻な影響を及ぼしています。

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