2024年9月16日月曜日

日本鉱業協会のリサイクル・マイン・バーク計画-1995年6月

日本鉱業協会のリサイクル・マイン・バーク計画-1995年6月

**日本鉱業協会のリサイクル・マイン・バーク計画:地方鉱山の再生と資源循環**

日本鉱業協会は、国内の廃家電製品や産業廃棄物を効率的にリサイクルする「リサイクル・マイン・バーク計画」を1995年に発足しました。この計画は、閉鎖された鉱山や余剰設備をリサイクル拠点として活用し、低コストかつ効率的にリサイクルを行うことを目的としています。特に、青森県の尾去沢鉱山や秋田県の小坂鉱山といった地域の鉱山インフラを再利用することで、地域の経済活性化と環境保護の両立を目指しています。

具体的には、廃棄された家電製品や産業機器から銅やアルミニウム、鉄、金などの貴金属を回収し、再利用可能な素材を効率的に分別・加工する技術が導入されています。これにより、日本国内のリサイクル率を高めるとともに、希少資源の再利用を促進しています。例えば、使用済みの冷蔵庫やエアコン、テレビからは年間約2万トンの銅や1万トンのアルミニウムが回収され、再利用されています。

さらに、この計画には日本鉱業協会に加盟する大手企業である三井金属鉱業や住友金属鉱山などが積極的に参加しており、それぞれの企業が持つ精錬技術を活用してリサイクルプロセスを効率化しています。特に三井金属鉱業は、秋田県のリサイクル施設において、年間数千トン規模の廃棄物処理を行い、貴金属の回収と再資源化を進めています。

また、環境省との協力のもと、リサイクル活動を全国的に展開し、地方自治体との連携によって廃棄物の効率的な回収と処理が進められています。これにより、日本全体で年間数十万トンの産業廃棄物が再利用され、国内の廃棄物処理にかかるコスト削減にも寄与しています。

「リサイクル・マイン・バーク計画」は、資源枯渇が懸念される中で、持続可能な資源管理モデルとして国際的にも注目されており、将来的には海外にも技術移転が期待されています。

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