鉛筆リサイクル技術の進化 - 2001年
北星鉛筆は、鉛筆製造時に発生するおがくずを活用したリサイクル技術を開発している。通常、鉛筆の製造工程では板の約40%がおがくずとして廃棄されるが、同社はこれを微粉末化し、新素材「もくねんさん」として再利用する取り組みを進めている。かつては銭湯の燃料として利用されていたが、銭湯の減少とダイオキシン問題により焼却が難しくなったため、新たな活用法が求められていた。
このリサイクル技術には日清製粉グループの日清エンジニアリングが協力し、トナー粒子製造技術を応用することでおがくずを約100メッシュの微粉末に加工することに成功した。この微粉末は、粘土状の素材として加工可能で、鉛筆の芯に巻き付けることで鉛筆としても再利用できるほか、さまざまな用途に展開されている。
北星鉛筆のこの取り組みは、廃棄物の削減と資源の有効活用を実現し、環境負荷を低減する重要な技術となっている。
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