Friday, September 13, 2024

青森・岩手の産廃不法投棄問題 - 2004年2月

青森・岩手の産廃不法投棄問題 - 2004年2月

青森県と岩手県の境界に位置する八戸市や久慈市を中心に、大規模な産業廃棄物の不法投棄が行われた問題が浮上しています。総量87万6000立方メートルに及ぶ廃棄物が不法に投棄され、その規模は国内最大級とされています。投棄された廃棄物には、プラスチック、金属くず、廃油、さらには有害な重金属類が含まれており、周辺環境や地下水への汚染が懸念されています。

環境省はこの問題に対応するため、青森県と岩手県が共同で策定した撤去計画に同意し、10年にわたって廃棄物の撤去と環境回復を行うプロジェクトを開始しました。総事業費は約942億円にのぼり、青森県が434億円、岩手県が221億円を負担し、国が287億円を補助金として支援する形で進められています。この計画では、埋立地の改修や地下水の浄化、汚染された土壌の除去が含まれています。

この不法投棄事件は、東北地方全体の生態系や住民の健康に対して深刻な影響を及ぼしており、特に久慈市では地下水から基準を超える鉛やカドミウムが検出されており、飲料水の安全性が危ぶまれています。また、廃棄物の撤去には、産業廃棄物処理を手掛ける複数の企業、特に大手の廃棄物処理業者であるDOWAエコシステムやフジタが協力し、技術的な支援を行っています。

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