45-環境破壊ーまとめ-1998年4月
1. 絶滅危機に瀕する植物種
国際自然保護連合(IUCN)は、世界の植物種約27万種のうち、13%にあたる約3万4000種が絶滅の危機に瀕していると発表しました。その中には、医薬品の原料となる重要な種も含まれており、特にイチイ属の75%が絶滅の危険にさらされています。この現象は、人間活動による生態系の急速な破壊が進行していることを示しています。
2. 中国からのCO2影響
気象庁の観測結果から、与那国島のCO2濃度が、中国大陸での化石燃料消費の影響を受け、同緯度に位置する南鳥島よりも高いことが明らかになりました。これは、CO2が大気中を広範囲に移動し、国境を越えて環境汚染を引き起こしていることを示しており、生態系への悪影響が懸念されています。
5. SPMによる健康被害
浮遊粒子状物質(SPM)の世界的な健康影響評価により、2020年までにSPMによる乳児の死亡者数が140万人に達すると予測されています。特にアフリカ、インド、中国などの発展途上国での影響が顕著であり、これらの地域では石炭利用や粉じん対策の遅れが深刻な環境破壊を引き起こしていると考えられます。
6. 土壌汚染の実態調査
環境庁の1996年度の調査によると、日本全国で確認された土壌汚染事例は782件で、そのうち375件で重金属などが検出されました。さらに、この375件のうち102件は環境基準を満たしておらず、地域の環境や生態系に対する深刻な影響が懸念されています。特に金属製品製造業や洗浄業からの汚染が目立っています。
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