炭化樹木の環境技術 - 2003年4月
(財)地球環境産業技術研究機構(RITE)が進める炭化樹木技術は、特に孟宗竹(もうそうちく)を原料としたバイオマスエネルギーとして注目されています。孟宗竹は全国各地に広く自生しており、その成長速度が速く、年間にわたって安定した供給が可能です。この技術では、孟宗竹を炭化し、農業や廃棄物処理に役立つ資源へと変換しています。年間約100万トンの孟宗竹が炭化処理され、その結果、生成される炭は土壌改良材や脱臭剤として利用されています。
この技術は、化石燃料の代替として二酸化炭素(CO2)排出量を約30%削減できるとされ、温暖化防止策の一環として大きな期待を寄せられています。さらに、炭化された竹は農業分野において、土壌に混ぜることで保水性を高め、作物の成長を促進する効果もあります。廃棄物処理分野では、悪臭を抑える効果があり、都市のごみ処理施設などでの利用が進められています。
また、竹炭は持続可能な資源として、エネルギーの地産地消にも貢献し、地域経済の活性化にも寄与しています。RITEはこの技術をさらに改良し、より効率的な炭化プロセスや、炭の用途を拡大するための研究を続けています。
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