Thursday, September 5, 2024

生分解性プラスチック「ニューウッド」 - 2003年4月

生分解性プラスチック「ニューウッド」 - 2003年4月

石川県の松井社が開発した生分解性プラスチック「ニューウッド」は、木粉と樹脂を混ぜ合わせた新しい環境素材です。木材の廃材や副産物として生成された木粉を原料とし、これに生分解性樹脂を加えて製造されます。通常のプラスチックに比べて30%早く分解され、埋立地や自然環境に廃棄された場合でも、微生物の働きによってより短期間で分解されます。この素材は特に、プラスチックゴミ問題の解決に貢献できるものとして期待されています。

「ニューウッド」は、自動車産業や家庭用品の分野での利用が進められています。特に、自動車の内装部品として使用されることが多く、トヨタやホンダといった大手自動車メーカーが採用しています。また、家庭用品では台所用品や園芸用具など、日常生活のあらゆる場面で使用が検討されています。生産量は年間約5000トンとされ、今後さらに増加が見込まれています。

環境負荷を軽減するだけでなく、コスト面でも競争力があり、リサイクル可能な点でも優れています。さらに、製造プロセスにおいては、従来のプラスチック製品と比べて二酸化炭素排出量が20%削減されており、地球温暖化対策にも寄与しています。

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