昭和三十三年 歌舞伎町抗争 ― 夜の新宿、嵐の前(ちょっとコミカル編)
子分:「親分、今晩、港会の奴らがまた新宿に顔を出してるって話です。どうします?」
親分:「……ほう。あいつら、まだ懲りねぇのか。こないだの『ハワイ』の件でこっちは黙っちゃいねぇって、よく分かってるはずだがな。」
子分:「それが、どうも向こうは『三声会も潮時だ』なんてぬかしてるらしいっすよ。」
親分:「ほう……面白ぇこと言いやがるじゃねぇか。こっちがどんな街を作ってきたと思ってやがる。新宿は俺らが守ってきた街だ。好き勝手やらせるわけにはいかねぇよな?」
子分:「ええ。コマ劇場の連中も、うちに付いてる連中も、『このままじゃ街がめちゃくちゃになる』ってピリピリしてますよ。」
親分:「バカヤロウ、こっちだって無駄な争いはしたくねぇんだ。まずは話をつけてこい。向こうが引く気がねぇなら、それなりの覚悟はあるんだろうな?」
子分:「分かりました。でも親分、交渉って……具体的にどうすれば?」
親分:「テーブル囲んで、お互いに"誠意"を見せ合うんだよ。なぁ?」
子分:「親分の誠意って、だいたい拳骨かドスっすよね?」
親分:「バカヤロウ、今回は大人しく話すんだよ。お前、すぐ刀振り回す癖あるからな。」
子分:「いやいや、俺は前回だって話し合おうとしたんですよ。ただ、向こうが先に拳振り上げたんで、反射的に……」
親分:「反射的に刀抜くヤツがあるか!それを言うなら、反射的に謝れよ!」
子分:「そ、それもなんか違う気がしますけど……まぁ分かりました。今度こそ、ちゃんと話してきます。」
親分:「そうしろ。ただし、余計なことはするなよ。こっちはまだ"話"で終わらせるつもりなんだからな。」
子分:「心得てます。親分、俺が戻るまで、ちょっと待っててください。」
親分:「おう。……っておい、なんで拳握りしめてんだ!?話し合いだぞ!話し合い!」
子分:「は、はい……気をつけます……。」
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