2018年11月19日月曜日

環境ビジネスの成功の秘訣 環境ビジネスここがポイント 1998.11.15

環境ビジネスのセミナーに集まる人の数はうなぎのぼりに増えている。時には200名を超えることも珍しくない。これまでなかったような熱気を感じる。会場で出会った人から、よく受ける質問が「環境ビジネスの成功の秘訣はなんですか」だ。私はいつもこう答えている。①地域に根差した事業を起こすこと、②事業者の環境への強いこだわり、③ハードでないソフト的な発想も必要、④提案型のビジネスである、と4点を挙げる。 ①については、資源循環型社会にしろ自然環境の維持・保全にしろ、地域単位で行ったほうが適切な取り組みができるからだ。たとえば廃棄物の再資源化ならば、地域から出た廃棄物を分別・回収・資源化し、地域で活かしていく。こうした地域完結型の循環型社会への取り組みが理想だ。つまり地域発の環境問題解決型事業なのだ。②は事業者には環境に関しての高い意識や信念が問われる。環境の世界的な流れ、産業界の動き、行政の政策や施策などをキャッチするレーダーの役割を果たし、ビジネスチャンスの糸口となるからだ。③は環境ビジネスのアイテムは800余り。全部がハード系の分野ではなくて、ソフト系分野も数え挙げればたくさんある。ちょっとした目の付けどころ、発想の転換でチャンスをものにできる。さらに言えば、現業の仕事の延長上に発想すること。④については環境ビジネスは地域の環境改善を図るための事業の一環だから、県や市町村への積極的提案活動の中から生まれる。地域の環境対策はこれから強化される一方で、それぞれの対策が環境ビジネスの対象となり得る。機を得て敏な事業提案を行うことが肝心。 実感として来年は環境ビジネスは「高度成長」へ向けていよいよテイクオフの気配だ。