2018年11月11日日曜日

静脈産業⑤ インバースマニュファクチャリング 1998.07

焼却能力を超える大量の廃棄物の発生、 最終処分場の不 足といったごみ問題は、 環境の悪化はもとよ り、企業活動にもなんらかの制約を与ぇる。 このままいけば縮小を余儀なくされる現在の産業構造を補填し、 持続させるために静脈産業の拡大が要請されている。 そのためには、 これまでの産業でスポッ トが当てられていた 「設計開発生産」 とは逆に、 廃棄をスタート とす る 「回収 分解選別 再資源化・再利用再生産」 という 新しい生産システム工程を確立する必要がある。 材料から 製品に至る一つの変換形と しての製造業があるとすれば、もう一つまったく別の逆産業、逆工場。 この工程と、 従 来の順工程を組み合わせ、 できるかぎり廃棄物を排出せ ず、 新たに資源を投入しない生産システム 「インバースマニュファクチャリング」 が注目されている。 この工程で製 造された製品は、 リサイクルされた製品であり、またリサ イクルできる製品と して、クローズドループのライフサイ クルを循環しつづけるのである。