2018年11月18日日曜日

中堅・中小企業の環境ビジネスの立ち上げ 環境ビジネスここがポイント 1998.09.15

中堅・中小企業の環境ビジネスの立ち上げまでの手法について、こんな成功例を紹介しよう。まず、環境ビジネスに関心を示す方を広く募集する。いわば異業種交流会みたいなものだ。メンバーが集まったら、それぞれが現業の仕事の内容を紹介し合い、互いに顔の見える関係を作るのが前提。そうして現業の延長にどんなビジネスを創出したいかを各自提案する。ビジネス創出にあたり、互いに補完しうる関係が見えてきて一緒にやっていこうとなれば、話は早い。一企業だけでなく、それぞれの得意分野を有効に出し合えば手間や暇が分散できる。多くのメンバーがいて、テーマがいくつも分かれる場合は分科会を作る。 ビジネスの可能性や事業計画を練る。ここで重要なのは市場調査である。共同で市場のニーズを探り、アイデアを練る。環境グッズなら商品企画を立て素材やデザインを施し価格を決めるわけだが、この一連の作業を案外簡単に済ませてしまい、結果として市場との折り合いがつかず失敗するケースが少なくない。さて、「これで行こう」と決まったら、事業を具体的に進める組織として有効なのが事業協同組合だ。
共同で一つの事業を行う事業協同組合の目的は生産、加工事業、販売事業、受注事業、市場開拓、販売促進事業、研究開発事業、金融および債務保証事業などがあり、中小企業が持つ技術力の低さ、市場開拓や資金調達の弱さを互いに補完し合い充実・強化させるものだ。組合員は4人以上集まればOK。こうして事業協同組合を設立して、いよいよ事業開始というわけだ。
環境ビジネス成功例を分類すると、海外から製品及びサービスを輸入販売、従来の業態の延長として技術開発、脱サラして得意分野を活かして製品およびサービス開発、永年の研究を環境技術へ発展、大手の下請け企業から業態を変化させて新分野への進出などが挙げられる。いずれの場合も事業主体への強い環境へのこだわりがあり、環境改善を図る積極的な提案が成功の秘訣だといえる。