2018年11月21日水曜日

環境をテーマにした就職・進路相談'99 1999.02.15

過日、「環境をテーマにした就職・進路相談'99が東京代々木の国立オリンピック青少年センターで開催された。現在、企業で環境事業を、あるいは環境対策を推進する企業人(大半が20代)など約60名がカウンセラーとなり、学生の進路相談に応えていた。業界別に分かれたブースで学生たちからそれぞれ相談を受ける形式。参加者の多数が就職活動を開始したところの大学3年生で、定員180名をはるかに超えた240名が集まった。 昨年の盛夏に開かれた同じようなイベントにも主催者の予想を大きく上回る参加者があり、会場は熱気ムンムンだった。参加者が異口同音に発していたのが、「企業で環境対策や環境事業に携わりたい」だった。しかしそうした希望が叶えられる企業情報があまりにも不足しているのだ。現在のリクルートシステムでは企業における環境への取り組みが見えていない。だからこそ、そうした環境を切り口とした進路相談が環境に関心を持つ学生を引き寄せる誘因になっている。
年を追うごとに環境関連企業への就職を希望する学生が増え続けている。だのに企業サイドのリクルートシステムは従来のままで、環境への先進的な取り組みを推進する企業でさえも、そうした学生の変化の胎動に気づいていない。学生サイドに環境への関心は情緒的で、気分的な部分があるにせよ、そうした両社の出会いの場がない関係は不幸なことである。環境というフィールドで両者が出会うことで、企業サイドは次世代の感性を感じ取り、学生は企業の環境活動を認識、新たな旅立ちを図る。企業と学生の間を取り結ぶインターフェースとしての環境リクルートや、インターンシップ制度を事業化したいと数年来、私たちは思っている。これをリッパな環境ビジネスだといえないか。