2018年11月9日金曜日

Re-ビジネスの時代 環境ビジネスここがポイント 2001.11.20 - 2018.10.01

将来世代への持続可能な社会を実現するために、従来のスクラップ&ビルドの発想を捨て、リビルド(Re-Build=再生)の発想が求められている。資源やエネルギーの浪費、環境負荷の拡散などをもたらしてきたスクラップ&ビルドは将来世代の資源の先取り、環境負荷の先送りをしてきた。こうした背景からリビルドへの取り組みがさまざまなビジネスチャンスを生んでいる。 社会に増え続けるストックや廃棄物をそのまま廃棄するのではなく、モノや資源を大切に扱い長持ちさせるリビルドが環境ビジネスの重要な市場を形成しつつある。リビルドの中に含まれるビジネス分野には、Refine(分別、分解)、Reduce(減量・減容)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)、Reconvert-to-Energy(熱回収)、その他がある。その中で有望視されているのがReduce分野である。流行のRecycleはビジネスとしての成功が薄い。理由はいろいろあるが、施設への初期投資への回収が難しい。質の高い廃棄物(資源)の確保、再資源のコスト、リサイクル資源や製品の販売チャンネルの確保などのハードルが高い。その他、リサイクルすることによって環境負荷が増大することも。 その点、使用済み製品などをリサイクルする前に、修理・修繕など手を加え、もう一度製品としてReuseする方が、Recycleビジネスが抱える難問は少ない。Reuseビジネスには使用済み製品のRepair、Reform、Retrofitなどがあり、その他建築構造物の長寿命化を図る改修・補修、あるいは悪化した自然環境の修復・復元などがある。このところのリビルド関連ビジネスを見てみると、成功事例の多くはReuseビジネスが占めている。去年の11月に店頭公開を果たしたハードオフ・コーポレーションや、革カバンのメーカーから修理というサービスへ業態を変化させ成功した事例は多い。 Reuseビジネスに限らず、これからはRe-ビジネスの時代だといわれる。Re-Buildの下のぶら下がっているビジネスはいずれもReである。英和辞典の「Re」の部分を引いてみると、案外ビジネスのヒントがあるかもしれない。